獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200007-198

チャーリー様、里佳様
投稿日 2000年7月16日(日)22時32分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

チャーリー様
イヌの種類、性別、子育て経験の有無、外飼いか室内飼いか、過去のネコとの接触、避妊去勢の有無、性格、ネコの年齢、大きさ、性格、また、ヒトがどのぐらい在宅しているか、イヌをどのぐらいコントロールできているか、などによって異なりますから、もう少し詳細な情報がないと意見を述べるのさえ困難だと思われます。ヒトが手の内に入れられるイヌで、ネコが乳臭くなく、若者っぽければ、同居に大きな問題はないのが普通です。イヌがいるところにネコ、イヌとネコがいるところに新たなイヌ、またネコを迎えいれたことがありますが、ヒトがイヌをコントロールできていれば案外平気なものではあります。が、イヌが攻撃的だったり、ネコが幼くて頼りなかったりすると、反射的な捕食行動が解発されてしまう可能性があります。また、イヌは正常な行動としてネコの糞を食べることがあります。縦形(高さ120、幅90、奥行き60など)のネコ籠を用意し、その中にネコのトイレを置き、子ネコが、上下についているうちの上の扉にまでジャンプして出入りできるようになった時点で、ヒトが監視していないときでも自由な接触を許すようにしています。イヌがふざけかかっても高いところに逃げるか反撃できるようになるからです。なお、ネコとイヌを引き合わせる際、イヌの首輪を掴んで制止するのはお勧めできません。不快感をネコに責任転嫁します。声だけで制止するか、臭いチェックが激しすぎるなら、イヌの肩をおしのけるようにしてたしなめるほうがより安全と思います。


里佳様
カメの偏食は、「孵化直後に食べた餌を数週間ぐらいは好む」程度にはあるらしいことが知られていますが、ネコほどにご心配なさる必要はないでしょう。吐いたほうについてはなにかの病気の可能性も否定はできませんが、食べ過ぎが一番ありそうではあります。カメは外温性で、内温性の哺乳類にくらべて概ね30分の1の基礎代謝しか持ちません。成長期であっても、相当に飢えには強いものです。仔猫、子犬と異なり、数日の絶食なら健康に問題は生じません。毎日給餌するとしたら、かなり少な目で大丈夫です。むしろ、多く食べさせると、餌に含まれるアミノ酸組成と、体内で合成し得るアミノ酸とのバランスが崩れておかしくなることが有り得ます。カメ用の人工餌は嗜好性が特別低いことは考えにいので、嫌う餌を食べるまでそれしか与えない(食べなければすぐに取り出す)でかまわないでしょう。拙宅には三十歳ぐらいのカメもいますし、何度か殖やした事もありますが、「手抜き」っぽいぐらいのほうがうまくいくように感じています。肉食、雑食のミドリガメなら、子ガメでも「餌の量は一日あたりカメの頭ぐらい以下」で足ります。なお、乾燥した餌をそのままやると、子ガメでは、餌内部の空気を飲み込んで胃腸の調子を崩す事があるので、別容器でふやかしてから与えるようになさるといいと思います。

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