獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200009-86

水頭症
投稿日 2000年9月8日(金)12時55分 snoopy

今ウチには、水頭症と診断された、野良の仔猫が1匹います。9/2(土)に出先で、
見つけました。見つけたときはぐったりしていて、立ち上がることも出来ませんでし
た。そのまま放っておくことも出来ず、近くの動物病院へ連れて行ったのですが、頭
が大きいと言われ、おそらく水頭症ではないかということでした。私は栄養失調かな
ぐらいにしか思っていなかったので、まさかそんな深刻な状況だとは思いもしません
でしたので、とてもショックでした。ウチは集合住宅なので、犬や猫は飼えないと説
明しても、「野良猫だからといって、優遇はされないですよ。」と冷たく言われ、お
そらく街の動物病院では利害が絡むので何処も引き受けてくれないだろうけど、研究
を目的にしている大学の獣医学部やなんかだったら引き受けてくれるかもしれないと
いうことで、取り敢えずウチから一番近いある大学の電話番号を紹介されました。そ
の大学が駄目だったときにと、区のそういう施設の電話番号も渡されました。とても
ショックでした。まるでこの仔猫を助けた私が、悪いことをしているような気持ちに
させられました。先生のおっしゃることも良く分かりますが、でもそういう可哀想な
動物達を助けるために、獣医師という人達がいて、そういうお仕事が成り立っている
のではないでしょうか?また、そういう活動がその動物病院にとって、プラスのイメ
ージに繋がり、病院も発展していくのではないでしょうか?取り敢えずその場は、仔
猫用のミルクを1缶購入し、家へ連れて帰りました。月曜日に早速その大学へ電話を
しましたが、案の定親切な対応はしてもらえませんでした。紹介といっても、先生の
紹介状や先生が直接お電話をして下さったわけでもないのですから、そうなることは
目に見えていますよね。その後ネットで何処かこういう動物を引き受けてくれるよう
な機関がないか調べ、ある協会へ電話をしてみたのですが、結局そこでも役に立つよ
うなアドバイスは頂けませんでした。かなり立派な言葉がHPに連ねてあったのです
が、世の中なんてそういうものなのでしょうか。正直言って、この仔猫を保護したこ
とを後悔もしましたが、その日私はこの子猫を最後までウチで面倒を見ようと決心し
て、もう一度近くの動物病院へ連れていき、きちんと検査をしてもらうことにしまし
た。やはり、産まれながらにして水頭症であることには間違いなく、猫の水頭症はき
わめて珍しいということでした。レントゲンで見ると、頭蓋骨の一部が未発達のまま
でした。生後約2週間位でしょうか、体重は220gしかありません。そして、これ
以上は育たないでしょうとも言われました。大がかりな手術をすることは可能ですが、
それをやってみてもこの子猫にはあまり意味がないそうです。本当に希ですが、こう
いう事例に関してのみ、安楽死という方法もその病院ではとってくれるということで
したが、この仔猫が結構元気であるので、取り敢えずステロイド剤というお薬を投与
してみて、様子を見ることになりました。茶色くてミャーミャー鳴くので、「チャミ」
と名付けることにしました。チャミは日々元気になっていきます。ミルクもがぶがぶ
飲み、初めはよろけて体を起こすことも出来なかったのに、今では体を起こし、立ち
上がり、背の高い箱からも這い出し、歩いたりおもちゃで遊べるようにもなったんで
す!こういうチャミを見ていると、本当にもう駄目なのかしらと信じられない気持ち
になります。今1つ気になることは、時々くしゃみをして出た鼻水のような中に、赤
い液体が混じっていることです。これは血なのでしょうか?だとしたら、やっぱり頭
の脳圧が高いせいで、こういうことが生じるのでしょうか?もし何かお分かりになら
れる方がいらっしゃるようでしたら、是非ご意見をお聞かせ下さい。宜しくお願い致
します。
最後に、世の中にはチャミ以外にも可哀想な捨て猫、捨て犬、野良猫、野良犬達がい
ます。その原因は元はと言えば、私達人間にあると思うのです。当たり前のことです
が、一度飼った動物は最後まで責任を持って世話をし、これ以上可哀想な動物達を増
やさないで欲しいと強く思います。大変長い書き込みをしてしまい、ご迷惑をお掛け
したようでしたら、申し訳ありません。しかし、これを読んで下さり、どんな些細な
事でも、ご意見アドバイス等を頂けたら、チャミにも私にもとても励みになるので、
是非お願いしたいと思います。

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