獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200010-133

妊婦とペット/血統書/ウサギの人工哺乳
投稿日 2000年10月11日(水)14時05分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

妊婦とペットについてはこちらでたびたびみなさまのご意見が紹介されています。過去ログもどうぞ。
私見では、「普通に接していれば問題ない」です。周囲のかたがたは特に根拠もなく人畜共通感染症をイメージとして恐れておられるのでしょうが、そのリスクはあまり高いとはいえない、と思います。多くの病原体にとって、ヒトからヒトへ引っ越すほうがラクで、プレからヒトへ引っ越すのは大変ですから。動物からヒトへ引っ越すことができてやっかいな病原体もなくはありませんけれど、決して多くはありません。まして、以前から飼っているプレであればリスクは非常に少ないと思われます。人込みに出かけることや、人込みから帰ってきたヒトと接触するほうがハイリスクでしょう。また、プレを処分することによる精神的ダメージのほうが悪影響が大きいとも考えられます。頑張って周囲のかたを説得なさってください。

イヌの交配にはインブリードやラインブリードが普通に用いられます。ある一族の特長を伸ばすために、近親交配や、親戚間での交配が行われます。それによって死亡率が高まることも有り得ますが、無関係なことも有り得ます。ご愛犬の死が配合と関係しているのかどうかは、かなり綿密な調査をしないかぎり、なんとも言えないところでしょう。

ウサギの人工哺乳は不可能ではありませんし、すでに書き込まれているとおり、哺乳回数が少なくてすむので、特に困難なほうではないはずです。実験動物の世界では、完全に無菌んな個体を作るために、帝王切開で取り出した新生児を無菌のインキュベイター(あれこれ装置がついたアクリルの箱ですが)の中で人工哺乳で育てることがあります。これはマウスでさえ可能です。用具器具も、ペットシュョップで手に入るもので足りるならそれでいいのですが、必要なものがないなら、理化学実験用品メーカーにあたってみるのも方法だと思います。

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