意見交換掲示板過去発言No.0000-200011-53
YOUさんへ |
投稿日 2000年11月3日(金)12時35分 ume
はじめまして、猫の腎不全についてかかせてもらいます。 確かに、腎不全はなってしまうと、例えば血液検査で BUN(血液尿素窒素)やCre(クレアチニン)が上昇した場合には 腎臓の75%以上の機能が喪失したと考えていいです. 通常BUNは猫なら多くても35未満、Creは2未満というところでしょう. 今回の血液検査があれば全て教えてください. 治療方法ですが 腎移植か腎透析しかないです。しかしこれらは、技術的にも 難しく、また費用もかなりかかってしまうので通常は行われません. そこで通常は、腎臓のこれ以上の破壊をしないように遅らせてやるという方法を します.猫は10歳を越えるとたいてい多少の腎不全になる子が多いですが そこからの寿命は飼い主さんの努力にもかかってきます。 通常の治療は、今回行われているように点滴です。(ビタミン剤や抗生物質など) これは通常猫の腎不全の過程というのは、多尿期になってそのあと慢性の陣不全に なると乏尿期になってしまいます。こうなると尿が少なくなってしまい、からだの 中に尿毒素が蓄積してしまうので、 尿毒症になってしまいます。従ってそうならないように、脱水を改善して、尿が たくさん出るようにということで、点滴をします. 今後の治療法ですが 治癒することは絶対にありません.腎臓は肝臓などとは 違って再生能力が乏しいからです. 腎機能の低下を遅らせる方法は、リンの制限です。通常のフードだと猫の場合は、 犬よりも蛋白要求量が多いので多目の肉が蛋白源として入っています。動物性 蛋白質には、リンが多めに入っているのでやはりあまり好ましくありません. 魚の場合は、体にとっていい油があります。従って人でいう和食 中心の食餌で、リンを制限していくというのが重要です。 又猫の場合、慢性腎不全になると貧血や高血圧といった問題も出てきます。 従って1度血液検査を良くみられた方がいいと思います. もし、貧血や高血圧がある場合には、そちらの治療も必要になります。 メールお待ちしています。 |
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