意見交換掲示板過去発言No.0000-200012-96
Re:***** |
投稿日 2000年12月11日(月)10時56分 EVANS
Re:白血病について カトリーヌさんへ (白血病ワクチンは数社から発売されていますが、)接種後の問題として「繊維肉腫」が 発売開始後に話題になった「白血病ワクチン」について、確かに、発売後(接種開始後) 「接種後に接種部位に「繊維肉腫」が発現した。」というトピックスが話題になりました。 ただし、それは、世界規模の単位で「そういう症例が見つかった。」というテーマであり、 白血病ワクチンの接種頭数からすれば、0.01%をはるかに下回る発現率であるという トピックスです。日本でも接種後硬結(非腫瘍性変化)、接種後腫脹、といったある種の 注射薬に比較的一般的な、接種後の反応は数例、認められているようですが、接種後 接種部位における「繊維肉腫」が認められたという、日本国内での症例の報告は、現 時点では、(メーカーサイドでは)確認できていないとの事でした。ワクチン注射の後、 その部位に「腫瘍変性」が起きるのは、ワクチン製剤の基材が原因である、という議論が ある一方、やはり0.01%以下の発現率で、ワクチン製剤に限らず「接種後、接種部位に 腫瘍変性を認めた」という報告があるため、接種薬剤が原因なのではなく、刺す(注射) という行為そのもの自体に、接種部位に細胞変性を引き起こす原因があるのではないか、 という議論もあります。 少し長くなってきましたが、私自身は、私自身の患者さんに対して、「接種後の繊維肉腫」 についての問題で、その接種を躊躇することはありません。接種後のさまざまなアレルギー 反応については必ず、硬結等については、できる限り、ご説明もうしあげた上で、予防意義の 重要性をご認識いただければ、接種を優先すべきかと考えます。 Re:毛包虫による皮膚炎 ラムのママさんへ 毛包虫の感染に起因して、皮膚炎(膿皮症)を併発した症例の治療については、比較的 確立されたものがあると考えます。薬剤名などの記述はないですが、ラムのママさんの 記述にあるような治療法が一般的なのではないかと思います。おっしゃるとおり免疫力の 低下を引き起こす基礎疾患を有する場合もありますが、若齢であるが故に、免疫力を獲得 していない場合や、犬種としての抵抗力の弱さという場合もあるかと思います。基礎疾患 についての検査についは、その希望の旨を担当の獣医師に伝えられることでよろしいかと 思います。免疫力を高める食事やサプリメントに関しては、当然、補助食品的な製品となり ますが、明確に、「毛包虫」を対象とした製品はなく、獣医師の側でも、なにか役に立てる ものはないかと模索していると言うのが現状ではないかと思います。外貌上の症状が 悪化しているように見える事については、やはり、受診の上、担当の獣医師にその旨、 お申し出いただくのがよろしいかと考えます。治癒の状態が遅れている、もしくは多少なり とも悪化傾向にあると判断されれば、獣医師の側から、投与薬剤の変更、投与量の調整、 投与間隔の調整もしくは、現状説明の上、継続維持なりの情報が得られるのではないで しょうか。 |
|
|
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」 ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴) サポーターや広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)、 多くの人々に支えられています。 獣医師広報板へのリンク・サポーター募集・ボランティアスタッフ募集・プライバシーポリシー 獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。 @mukumuku_vetsさんをフォロー
Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved |