意見交換掲示板過去発言No.0000-200102-131
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投稿日 2001年2月13日(火)12時05分 プロキオン
2月12日の やなさんへ 写真を見る限り、尾グサレのように見えますよね。でも本当のところは分かりま せん。観賞魚の診察というのは、患者以上に水を診なくてはなりません。7〜 8割の原因と情報は「水」にあります。 治療のための10ケ条をあげておきますね。 1、正確な診断 2、環境状態が適正か否か 3、正しい薬の選択 4、薬剤の正確な計量 5、薬の溶解方法と均一化 6、水質を悪化させるものをとりのぞいておく(水草等) 7、投薬は朝にうちに完了させておいて、投与後の状況を確認する 8、治療を始めても すぐに治ることはない 9、疾病であるなら、他の魚も感染している 10、治療とはいえ急激な飼育環境の変化を与えてはならない 2月12日の あひるさんへ ブヨブヨの卵を産卵するというのであれば、確かに餌の中のカルシウムの不足 を考えるのはおかしくはありません。 でも、注意しないといけないのはこのアヒルがどのような餌を食べているかで す。鶏の餌なのでしょうか? それは採卵用ですか? ブロイラー用ですか? 採卵用としても、アヒルでは飼料要求率が違ってきますよね。これは他の小鳥 を飼育している人にも言えるのですが、栄養を気にするあまり やたらに栄養 価の高い餌を与えてしまうことがありがちです。鳥類は脚の発達が早く、とく に脚の筋肉や腱の発育が骨の発育よりも早いために脱腱を起こすことに繋がり やすいのです。骨の方も早く成長しようとして体のあちこちからカルシウムを 動員します。したがって、部分的な脱灰現象もあるであろうし、軟卵も見られ ることもありえます。よくアヒルが歩けなくなったという書き込みがあります がだいたいの原因は趾瘤症とこれにあります。 栄養価の高いとくにカロリーの高い餌で疾病を誘発している現象も少なからず 存在しています。 で、カルシウムを添加すれば、それで良いというわけでもなく、必ず対になる リンの動向と併せた投与が必要になります。そのリンについても 北陸のある 試験場の研究では動物性のリンと植物性のリンでは、有効性に差があるそうで すよ。 また、ある種類の呼吸器性のウイルス病はその症状の一つとして小さい卵や軟 卵が見られます。まあ、これはウイルスだけでなくマイコプラズマや細菌でも 起こり得る不特定の症状といえますし、産卵が初めてみられるという若い鳥や 逆に老齢化した個体でも疾病とは別に見られることもあります。 軟卵というひとつの現象と言えども、状況に応じた判断が必要と言えます。 12月12日の 太田明日香さんへ せっかくの書き込みですが、私のは肝機能の数値が高いとしか判断できません 肝機能障害はあるかもしれませんが、肝臓が腫れているのか肝細胞が破壊され ているのかその状態もわかりません。 同じ12日に 「あすかさん」が同じように書き込まれていますが、断片的な データーで診断を求めることに無理があります。飼い主さんが重要と考えてい ることと獣医師が知りたいことには想像以上に差があります。 診察室でとうとうと喋っている飼い主さんもいるわけで、その中から必要な情 報を拾い出す、あるいは質問していくというのも臨床家の技量として重要課題 にあげられています。患者の状態の把握に関しては、掲示板を読んでいるいる だけの者が主治医に勝る道理はなく、まして断片的なデーターで診断を下せる わけはありません。 どこまでが分かっているのか、検査をさらに進めるのか、対症療法で様子をみ るのか、主治医の先生とよく話し合われた方が良いのではないでしょうか。 2月12日の syamaさんへ ハムスターの体表の腫瘤というのは、脂肪の塊、嚢腫、膿瘍、腫瘍、頬袋の誤 認等があります。 まず、腫瘍と判断された根拠が書かれていませんが、診察した獣医師からお聞 きしていませんか? それが合理的で納得のいく根拠であったのなら、腫瘍が 自壊したのかもしれません。 あまり、根拠がなくてのことであれば、膿瘍が破れて膿が出てきたのかもしれ ません。老齢個体でハムスターというと先入観念で「腫瘍」にされてしまいが ちなのですが、他の原因での発生頻度の方がはるかに高いものです。 患者を目にしてではありませんので、実際のところがどうなのかは分かりませ ん。 |
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