獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200102-74

マルチレス
投稿日 2001年2月8日(木)16時37分 プロキオン

2月7日の みずおとさんへ
書き込みを拝見するかぎり、寄生虫が感染していると思われます。動物病院で
種類を確認してもらい、それに応じた駆虫薬を処方してもらうのが良いと思い
ます。

2月7日の 貴子さんへ
実のところ大学の図書館では洋書の方を捜さないと、問題の症例には行き当た
らないかもしれません。市販の飼育書の方が早いくらいだと推測します。その
くらい大学の獣医学科は亀と縁が薄いと考えています。
ネットでの情報収集なら、こちらの爬虫類や両生類の掲示板が頼りになると思
いますよ。でも、一方的に教わるというのではなく、経過報告等を通じて相互
の交流を図るようにして下さい。それが、マナーだと考えます。

私も学生時代には、やはり野生動物をという意向がありましたし、研究室も病
理でしたよ。
動物実験も決して否定できるものではありません。以前にもこちらで書いたの
ですが加工食品は言うに及ばず、野菜にも残留農薬基準があり、衣服の糊料や
染料にも化学薬品が使用されています。建築物にも今では様々な薬品が使われ
ています。水道水にも残留塩素の基準があります。電気もその3分の一は原子
力発電でまかなわれており、こちらも厳しい規制がかかっています。これらの
基準値はすべて動物実験によって成立しています。
私は肉は食べないとか医者には罹らないとか言っても、今現在を生きている以
上は動物達のお世話にすでになってしまっているのです。江戸時代には、そん
なもの必要なかったという意見を述べる人もいますが、動物実験の恩恵を享受
してしまっている人間とくにそれすらも認識できていない人間に 江戸時代の
生活がおくれるとも思えません。

ある本に載っている話なのですが、不用犬の処分施設でお手伝いを始めた方の
話しです。その方はそういう施設を非難するのではなく、手伝う方へ回ったの
です。そして、処分される犬達を1頭また1頭と抱き締めて、「次に生まれて
くるまでに こんな世の中ではないようにしておくからね」と話し掛けている
のだそうです。
私はこの話に人間の尊厳を見る思いがしました。人間だけができる行為のよう
に感じました。だから、動物実験に納得できないのはわかりますが、そういう
人こそが動物実験に携わるべきではないかと考えます。

動物実験をなくすことはできません。だからこそ、反対する人間がそれに携わ
り、実験規模を縮小の方向へ進め、犠牲となる動物達を減らしていくべきなの
です。痛みを感じることができる人間こそが それをするべきなのです。
私は貴子さんが、基礎医学の分野へ進まれることに賛成しますよ。

2月8日の 綾音さんへ
症状を読む限り、尿石症や尿砂粒症のように思います。膀胱炎から急性腎炎に
診断が変更されたということは、腎臓に何らかにあらたな異常が認められたと
いうことでしょうか?
腎炎を併発ということであれば、症状はより重篤であり、集中的な治療も必要
になるかと考えます。主治医の先生はどのような治療方針をたてておられるの
か確認されるのが、まず、第一です。納得できるできないはその後の問題です。

なお、病院からだされる療法食は指事どうりにキチンと食べさせないとまった
く意味をなしません。効果も認められませんし、いつまでも病気とつき合うこ
とになりかねません。

2月8日の しらさきさんへ
スコティッシュホールドは、それ自身が骨の形成異常によって作出された品種
ですから、四肢の骨形成障害や軟骨異常が出るのは少しも不思議なことではあ
ありません。他の品種と定期的に交配して、雑種化することが品種の維持には
必要なのです。この措置がとられていない場合は発病する確率が高くなってし
まいます。
品種特性として避けられない疾病である可能性がある反面、子猫達もというの
が気になります。猫には上皮小体の機能異常と栄養面から骨が脆くなる疾病も
あるからです。まずはこちらとの鑑別が必要です。
書き込みに記載されている所見からは前者の遺伝疾病がかなり疑われますが、
今必要なのは原因の特定です。

2月8日の のんちゃんへ
包皮腔内の垢が原因だと思いますよ、あまり ひどくなると尿道炎の原因とな
りますので、気がついた時点で洗浄してあげましょう。

2月8日の りんママさんへ
う〜ん、こちらの掲示板では指名料はとてつもなく高く貰って良いと記憶して
いましたが。 それにムクムク先生が入っていなかった。きっと、寂しがって
いるのでは?
分娩から経過日数もありますが、乳房がすでに張っていないのなら、出血量は
あまり多くならないと思います。
1、手術の時期  できればもう少し送りたいのですが、可能だと思います。
2、登録の届出  どなたの名前で届け出るかですが、その方が構わないとい
  うのなら、早急にです。特に助成金が出る場合は手術前に。
  少し難があるのなら、4月を待って平成13年度の登録にした方が良いで
  しょう。
3、4、5、については手術をされる病院へ直接お聞きした方が良いでしょう。

  ワクチンは手術前に免疫状態が上がっていることが本来望ましいと考えま
  すが、それだけの手間ひまがかけられないのであれば、手術後の抜糸の際
  でもかまわないかも。
 
  シャンプーも事前に犬がきれいになっているのは良いのですが、まだ乾き
  きっていない犬がやってくることもありまし、それが原因で体調を崩して
  しまってはもともこもないので、慎重に。

  一番気を付けて欲しい点は、犬が攻撃性をもっていないことですね。充分
  にハンドリング可能であり、こちらもあちらもよけいな怪我する恐れがな
  いことです。
  人を咬むからという理由で雄犬の去勢を頼んでくる方がいますが、飼い主
  が保定もできない触れもしないという犬では手術はお断りしています。 

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