獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200104-171

レリックさん>
投稿日 2001年4月18日(水)01時37分 寝子

はじめまして。
私はメインクーンという猫と出会って、その猫のすばらしさにひかれ、ビジネス的なものではなく繁殖を初めて今年で11年になります。

一応、猫のブリーダーの端くれの一人として、発言させていただきますね。
ただし、これは私の個人的な意見で、他の方にそれを押しつける気持ちも、これが一番正しいのだ、というつもりもありませんので、誤解のないように。

飼い始めた当初は繁殖など考えてもいなかったのに、飼い始めてみてその子の可愛さを知り、その子供が欲しい…それは自然な気持ちだと思います。

繁殖を行う、ということの楽しさと、怖さ、おわかりになりますか?
楽しさは誰でも想像できるでしょう。
でも怖さとは…お譲りした子が、健康で、問題なく、その子の寿命を迎えることができるまで日々続くのです。
どんなに気をつけていても、想像もつかないような不幸な出来事が起こるのが、生き物相手の宿命です。
お譲りしてしまった後で、どんな飼い方をされて、どんな一生を送ることができるか、そこまではブリーダーの関与することではないでしょう。
でも、もし、交配するときに何らかの不安があって、もしかして将来的に何か不幸なことが起きるかも知れない、という予測ができるものは交配には使うべきではないと私は思っています。
こんな偉そうなことを書くのだから、さぞかし今まで失敗もなく上手くやってきたのでしょう、と思われるのならそれは違います。
いろんな試行錯誤があったからこそ、私も怖さを知ったのです。

今回生ませたい、と希望された犬を引き取られたときには、避妊をして飼われるおつもりだったんですよね。それは多分、あなたにその子犬を託したブリーダーさんとのお約束ではありませんでしたか?
1回だけ、ただでお譲りして…
というのではなく、生まれた子犬全部を生涯ご自分で飼われる覚悟があるのなら、生ませるのは自由だと思います。
しかし、何らかの危険性が伴う繁殖の子犬を、たとえ無料でも他の方に渡されて、その後に何かあったとき。
あなたはその飼い主さんの悲しみを背負えるだけの自信がありますか?

繁殖を行うことは、どんなにきれい事を並べても、私の場合は自分のエゴなのだと痛感しています。

レリックさん自身、この書き込みの中にご自分で答えを書かれていますよね。
>ただ、その先には残してはいけないと思うので…
と。
誰までならば、それが許される立場なのですか?

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