獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200104-18

お任せ医療から参加する医療への意識改革が必要では?
投稿日 2001年4月3日(火)14時56分 りんママ

インフォームド・コンセント(説明と同意)について、こちらの掲示板にも書き込みしたことがありますが。
治療側がいくら説明をしても、患者側の知識と理解力が成熟していないと、成り立たないと思っています。

インフォームド・コンセント(imidas調)
「医師の説明による患者の同意」、「患者に診療の目的・内容を納得できるように説明し、了承を得て治療すること」。
さらに“がん告知/病名の告知"などに関わる“患者の自己決定権"の浸透のためにも「インフォームド・コンセント」の普及は不可欠とあります。

6年前に実家の犬が13才で癌の診断を受け再発のために2度手術に立会をさせて頂きました。
この先生とは、信頼関係がありましたが、その後病院を辞められ、先生が替わっておりましたある日、愛犬が突然泣き叫びだし、病院へ連れて行ったところ手の施しようが無く、苦痛の中で数時間中に衰弱死という診断がなされましたので自宅で安楽死をさせました。
私は、原因を知りたいと思いまして、剖検を行いたかったのですが、父が反対をしたため、そのまま荼毘にしました。
可哀想だからと言う父の思いも理解できますが、どういう形であれ天寿を全うさせることが出来なかった愛犬のためにも、原因を知り同じ思いを2度としたくないと言う気持ちも強かったのです。
約10年前には癌という認識すらありませんでした、単なる乳腺炎だろうと・・・それで、築くのが遅れました。
動物医療に対する知識不足と自己判断という何とも勝手な飼い主でした。
身内に医療従事者がいながらです。
安楽死させた事は悔やみません(それぞれ、是非論はあるでしょうが)が、それまでの経緯には本当に悔いが残りました。
犬も人も動物なので同じ病気が発生してもおかしくない事や、動物は病気を隠す事が多いので、普段から良く気をつけて接していないと、発見が遅れると言う事です。

一番大切なことは、私たち飼い主が早く異常に気づき、獣医に代弁をする必要があります。
健康状態を一番知っているのは、飼い主である私でなければならないのです。
気が付かなかった、わからない、知らないからでは、誰も責める事は出来ません。手遅れになるだけです。
その為には、日頃から家族である動物たちとの関係は大切な事だと考えております。
そして、動物の本能や習性についても、擬人化することなく、判断できる冷静さと知識も必要であり、飼い主自身のマナーと動物のしつけもとても重要です。

その上で、獣医さんとは、インフォームド・コンセント(説明と同意)ではなく、インフォームド・チョイス(選択)或いはインフォームド・デシジョン(決定)出来る関係となりたいです。

昨年縁があって家の子になった子の主治医(獣医)探しは1年かかり、ようやく見つけました。
近所の獣医さんは信頼が出来ず、病気になってからでは、獣医さんとの信頼関係もつくれませんので、健康な時にと獣医さん探しをしておりました。
健康診断も定期的に行うことにより、正常値異常値もデータとして残ります。

家の子見かけは柴犬で、種類は柴犬と聞かれて雑種と返答した時に態度が豹変し、ワクチンなどの質問(患畜不在時で暇な時でしたが)にも、露骨に嫌な顔をして・・・
その後、純血種を連れた方が診察にきた時の態度は、手のひらを返しておりました。

私の心得です。
1.取り乱さない(飼い主の心理状態を動物は察する)
2.病気の診断確定と治療の有無
3.検査や治療に伴う危険、苦痛、副作用
4.他の治療法とそれに伴う危険、苦痛、副作用
5.検査や、治療を受けない場合に予想される結果
6.上記に掛かる費用
7.考えられる可能性を踏まえ、選択・同意あるいは拒否の決定
8.手の施しようが無い場合の対応

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