獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200104-190

RE 狂犬病予防注射についての素朴な疑問
投稿日 2001年4月19日(木)11時27分 田口正行

獣医師の田口です、わかる範囲でお答えします。
1、なぜ犬だけ?
法律で決められているからですが、この法律を制定した時には猫が問題になると考えられなかったからでしょうか?
野生化した山犬に狂犬病があり、里の犬に伝染することを考えたから と想像していました。
アメリカでの報告からはアライグマ、スカンク、猫なども媒介動物としては怖いと思いますが、検疫での防御がしっかりとなされていれば良いと思います(これが難しい所かも知れませんが)。
現在、犬では港などで外国船からの飼い犬による発生が、また流氷に乗った動物などからの発生も考えられるかも知れません(あくまで可能性として)。
またおとなしい犬に接種の必要は?については、神経症状で噛み付いてくる病気ですから、性格がおとなしくて噛み付かないのは病気では無いからです。
つまり病気になればどんな犬でも危険な存在になり得ます。

2、初回の接種が一度だけ?
このワクチンは不活化ワクチンですので本来は初年度2回接種が好ましいと思います。
おそらく日本国内での発生が昭和31年以来認められていない事を踏まえて、2度打ちしないでも、とされているのかもしれません。

3、予防注射はなんのため?
人への感染を防ぐ為です。
海外旅行で狂犬病の発生国へいかれるとわかるかも知れませんが、非常に恐ろしい病気です。
この病気のワクチンを人に打つことについては日本での発生が認められないこと、ワクチンは100%安全では無いことから全国民への実施には困難が多いと思われます。

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