獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200104-248

不幸な子
投稿日 2001年4月22日(日)17時31分 T

不幸な子
(...長くなってしまいました...適当に編集していただいても結構です)

いわゆる不幸な子には大きくわけて2種類あると思います。
ひとつは生後間もなく処分される子。
もうひとつは、飼育途中で放棄される子。

そので、まず後者..飼育途中で放棄される子について考えて頂きたい。
なぜ、放棄されるのか...?
その理由はいろいろあると思います。そしてその理由が
社会的なものもあると思います...例えば、住宅事情、転勤、経済事情など。
それらは、やはり個人的なものではない、だから
無闇にその飼い主を責めることはどうかと思います。
十数年生きるペットを自分だけの力では一生涯飼えないように思います。
一生涯飼えることができるのはそれだけ恵まれているから...だと思います。
誰も、捨てるために飼う人はいない...そう信じます。しかし、
どうしうようもならないときもある...それが現実だと思います。
その現実を少しでも改善いくことが大事だと思います...そのためには
いわゆるペットとは何か...それについての社会認識が必要かと思います。
いわゆるペットを害獣扱いもしくはただの愛玩動物扱いしてはいけないと思います。
今一度、コンパニオンアニマルという言葉について考えてみることが大事だと思います。

次に、生後間もなく処分される子について...
1日、2日..3日の命が短いかどうか..絶対的なことはいえないと思います。
ただ、無よりは無限大に長いものだと思います。そして、
幸になるか不幸になるか...やはり生まれてみないとわからない、とも思います。

もう一度...
なぜ、生まれてきた子が不幸になるのか..そして、どうすれば
生まれてきた子を幸福にできるのか...今一度、
そういうことについて考えることが必要だと思います。そのうえで、
“数"のコントロールについて考えるべきだと思います。

不幸な交通事故をなくすのは簡単です...車による不幸な事故をなくすのは簡単です。
この世から車を無くせばいい...それで車により不幸な事故はなくなります。

生まれても幸せになれないなら、生まれてこなければいい...
それで不幸な子はいなくなる...それでいいのでしょうか?

あらためて、避妊・去勢手術について
やはりその目的はその子のため...生理的なストレスをなくしてあげるため
それでいいと思います...決して、産ませないためであってはいけないと思います。
欲求不満...ストレスの元。欲求不満...欲求が満たされないためにおきるもの。
そこで、自然のまま欲求を満たさせてあげるというのが今の時代にあっては
どうなのか...。やはり、今の時代にあっては欲求不満解消のために
欲求そのものをなくして(少なくして)あげる...そのひとつの方法として
“手術"があると思います。ですから、その子のためを想ってしたことにより
万が一、最悪のことになっても...あまり自責の念にかられることはない、と思います。

まとめ
ペットにおける避妊・去勢手術について...
やはりそれはその子のため...生まれてくる子のことはまったくの別問題。
やはりいわゆるペットのおかれている環境は自然とはまったく違う。
そこで、環境が不自然なのに身体が自然なのは不自然だと思います。
そこで、身体を環境にあわせてあげる...“自然"にしてあげる...それによって
より穏やかに健やかに生きていけるようにしてあげる...そのひとつの方法が
“手術"だと思います...それで、それだけでいいと思います。

                           T
PS
ところで、コンパニオンアニマルという言葉がありますが、
そのコンパニオンアニマルとは何か、ペットとどう違うのか...。

ちなみに、私は、
ペットとは人を必要とする動物。そして
コンパニオンアニマルとは人が必要とする動物...だと思います。

ペットからコンパニオンアニマルへ
     『ワンちゃんをより幸せにしたい方へ』より  
 コンパニオンアニマルとは
 近年、ひとと動物のかかわりのなかでペットがただ単に愛玩動物とは、
 言えなくなってきました。家族の一員として時には本当の家族以上に
 大切でかけがえのない存在となりつつあります。
 そこで、コンパニオンアニマルという言葉がうまれました。
 コンパニオンアニマルは新しい言葉、馴染みの簿い
 また馴染みにくい言葉かもしれません。ですから、
 一般にはいわゆるペットをコンパニオンアニマルという意味で
 使われることはあります。

 コンパニオンアニマル....ひとが必要とする動物。
 コンパニオンアニマル....ひとがよりひとらしく生きていくのに
            必要な動物。

 コンパニオンアニマルという言葉が、
 その意味と意義をともなって社会的に認知され
 そして十分理解されることがひとといわゆる“ペット"がともに
 より幸せに暮らしていくために必要なことだと思います。実際、
 動物にふれあうことがひとの心身にいいことが認められています。
 他にもいわゆる“ペット"が我々人間社会に与えている恩恵は、
 たくさんあると思います。
 そこでそれに感謝し“彼等"にそれ相応の処遇を与えるのは、
 ひとの務めだと思います。

 しかし、コンパニオンアニマルという言葉が生まれた一方で、
 多くの動物が処分されています....

不幸な動物を減らすために....
 不幸な動物とは生まれて間もなく“処分"されたり飼っている途中で
 “放棄"されるペットのこととされています。
 その不幸な動物をつくる主な原因がその動物についての
 無知・不理解・誤解です。
 コンパニオンアニマルという言葉がその意味・意義を伴って
 社会的に認知され十分理解されば“不幸な動物"を減らすことが
 できると思います。やはり不幸な動物をなくすことはひとの務めです。
 不幸な動物がうまれる主な例とその解決法。
 
 *住宅事情
  “引っ越しで"“大家さんにみつかって"などの理由で
  ペットを手放さざるを得ない時があります。もし、
  賃貸住宅のオーナーさんそして“ペット"を飼っていない人達に
  コンパニオンアニマルというものが十分理解されたなら、
  一律にペット禁止ということにはならないと思います。もちろん、
  賃貸・集合住宅であれば(そうでなくても)他の住人のこともよく
  考え迷惑をかけないようにしなければならないと思います。
  ならば、迷惑をかけなければ良いということだと思います。
  ならば、何が迷惑でどうしたら迷惑をかけないで
  “ペット"とひとが共に暮らせるかを考えるべきだと思います。
  まず考えることが大事、難しいことかもしれませんが
  よく考えることが必要だと思います。
  そもそもペットにもいろいろあります。同じ“犬"でも
  種類がかわれば別の動物といっても過言ではありません。
  ですから“一律ペット禁止"はおかしなことだと思います。
  ペットを飼うときそしてなにかあったら個々の状況をよくみて
  いろいろよくよく考えることが大事、必要なことだと思います。
  やはり個々の状況をよくみてどうすればひとと“ペット"が共存し
  幸せに暮らしていけるかをよく考えるべきたと思います。

 *問題行動
  “よく吠えて近所迷惑"“咬みつく"などの理由で
  “ペット"が処分されることがあります。
  飼い主さんが彼らをコンパニオンアニマルとして彼らのことを
  正しく理解してあげ、彼らがどうして問題行動を起こすのかを
  よく考えそしてどう対処したら良いかを専門家に早い時期に
  相談すれば数多くの命が救えると思います。

 *放し飼い、無計画な交配
  放し飼い、ひとりで自由に散歩そして無計画な交配....
  これは“ペット"にとって大変危険なことです。
  ペットがコンパニオンアニマルであり家族の一員であれば、その
  “小さい家族"をひとりで遊びに出すことはできないと思います。
  “小さい家族"をひとりで自由に外にだせば迷子になったり、
  事故・ケンカにあいケガをしたり時には命を失うこともあります。
  そして病気をうつされることもあります。室内でまたは係留して
  飼う、そして散歩は飼い主さんと一緒....これが、
  今の世の中での“ペット"が健康に生きていける暮らし方です。

  しかし、これは動物にとって“不自然"な環境です。やはり、
  環境が“不自然"なのに体が“自然"であることは不自然です。
  そして“ペット"においても妊娠・出産は大変なことです。
  ですから“ペット"においては避妊・去勢が必要なこともあります。
  あくまでもそれはその“子"のためです。避妊・去勢手術は、
  “ペット"を環境にあった体にして無用な欲をなくしてあげ、
  心穏やかに健やかに暮らせるようにしてあげるためです。
  決して、生まれることが悪い、生まれてくることがかわいそう
  ということではありません。確かに現実には、生まれたばかりの
  数多くの動物が処分され、捨てられています。でも、その一方で
  飼い主さんが見つかり幸福にそしてひとに幸せを与えながら
  生きている動物もいます。
  まず、この世に生を受けたものが少しでもより永くそして幸せに
  生きていける方法をもっともっと考えることが必要だと思います。





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