７月１３日の　ＹＵ☆ＹＵさんへ
獣医師という職業そのものが国家試験をを合格した者への資格なのですから、
獣医師になる資格といえば国家試験受験資格ということになってしまうかもし
れません。これは今現在全国にある国公私立の大学において正規の単位を履修
していることが条件です。
これらの大学に入学するのには少々の学力を必要としますが、逆に言えば、動
物が嫌いでも学力さえあれば、獣医師になることはできます。
しかし、診療以外の分野に進む獣医師と言えども、獣医学がそのものが多くの
動物達の犠牲の上に成立していますので、そのことを忘れてはならないでしょ
うね。これは案外大事なことと言えます。

７月１３日の　ミルクさんへ
腫瘍を切除されて組織診断の上で「血管肉腫」とのことであれば、術後にどの
ような抗癌剤療法を実施するかは主治医と飼い主さんとの話し合いできめるこ
とになると思います。
ただ、実質的にはどうしても獣医師が主導権を握るという形になると考えられ
ます。血管肉腫ということであれば、私には経験がないので、このようなプロ
トコールがありますよとは提示できませんので、お役には立てないと思います。
しかし、ミルクさんが飼い主である以上は、不安に感じておられることは、主
治医の先生に伝えるべきだと思います。
生薬というのがどの薬のことを言っているのかは分かりませんが、おそらくは
患者本人の生活の質を重視されたのではないかと推測します。

７月１４日の　きくりんさんへ
白内障ということですが、昨日や今日の疾病というわけではなさそうですね。
そのような場合でしたら、犬本人が家庭内の障害物の位地を把握しており、そ
れほど生活に支障はなく、すごしてくれるものですよ。
むしろ、夏ばての方が心配です。こちらの方こそ食べ物や寝る所等にわたって
細かな配慮が必要になるかもしれません。こちらについては老犬の飼い主さん
達にレスをお任せします。

７月１４日の　メイさんへ
１０歳の先住猫のパルボウイルスについては、感染している、発病している、
抗原抗体反応が陽性になったのどの状態なのでしょうか？
通常１０歳といえば、例えワクチンが未接種であっても、抗体は保有している
のが普通と言えます（室内外の猫でも）。
これが、抗体を保有しているというのではなく、初感染で発病しているという
のであれば、ちょっと問題ありです。メイさんのお住まいの地域の汚染情況が
少し重度なのかも知れません。
治療は現在診療中の獣医師におまかせと言いたいところですが、少し気になる
点があります。「抗癌剤」という言葉が出て来ている点です。パルボウイルス
は消化管粘膜だけでなく、骨髄の若い細胞もひじょうに好み、標的器官ともい
えるのです。そして骨髄の機能を抑制してしまいます。このような状態の時に
抗癌剤を投与すると　さらにこの機能が抑制されてしまう恐れもあります。
何か別の言葉と聞き間違えたということはありませんか？　この点については
主治医の先生に確認されてみてはいかがでしょうか。