獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200107-38

犬のストレスと飼い主のストレス
投稿日 2001年7月5日(木)15時33分 りんママ

>IWAMARUさん

いずれにしても、最終的な判断は、飼い主が決定することです。
手術のリスクもあることを、獣医師とよく相談してくださいね。
簡単に言うと手術には2種類あります。

1.犬の口を大きく開けて、喉を覗き込んで行う方法。
  声帯を十分に除去しするのが難しく手術後もある程度の声を出す場合が多いようです。

2.喉の皮膚を切開して声帯を除去する方法。
  声帯を十分に除去することは出来ますが、喉の部分には神経や血管が集中している為に、食べ物を飲み込む事が出来なくなる咽頭麻痺になったり、甲状腺機能障害や各種神経麻痺症状が表われます。
  でも、一番の大きなリスクは、通常の麻酔と違い気管チューブを使用しない為に(手術の妨げになる為)、麻酔の最中に万が一呼吸が停止した場合人工的に呼吸を開始することが難しく命とりになります。
  持病を持っているわんちゃんなら、健康な子に比べて貼るかにリスクは高くなるのではないでしょうか?  

それからストレスは、犬だけが感じる物ではないのですよ。
散歩の時などに「わんちゃんの声どうしたの?」と聞かれる度に、飼い主であるあなたの答えに、同情や賛成意見ばかりではないでしょう。
あるいは、「動物虐待」等と非難されるかもしれません。こういう第三者からの声は、飼い主にとってはストレスになってきます。
手術をした後では、元に戻すことは出来ません。
そういうすべてを熟慮した上で決断して頂きたいと思います。

信頼関係が築かれますよう祈っております。

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