獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200109-248

狂牛病の調査あれこれ
投稿日 2001年9月27日(木)18時30分 プロキオン

プリオンの簡易検査キットを発売している会社から、日本で実施された検査の
手技に問題があったという内容の発表があったらしいです。
まあ、そうでないと話の落ち着けどころがないし、今後、牛肉はたべることが
できません。予想されたことではありますが、責めを一手に負わされる検査実
施者は気の毒です。

牛肉以外の化粧品やお菓子の類の危険性は、パールちゃんがおっしゃるとうり
です。医療品関係では随分前から流通が止められているものも少なくありませ
ん。

千葉の問題の牛なんですが、市場には流通していないとなっていますが、同じ
日に解体された他の牛達の肉はどうなっているのでしょうね?
牛を解体する時には、背骨にそって電動ノコギリでまっぷたつに切断されます。
いわゆる半マルといわれる状態です。
その時に、脊椎を縦断するのですから、脊髄と骨髄をノコギリで切っているわ
けです。つまり、使用した電動ノコギリは、プリオンで汚染されたはずです。
このノコギリは据え付けですので、1頭ごとに交換されているわけではないの
です。
問題の牛が病畜舎で1頭だけ別に解体されているのであれば良いのですが、も
しそうでないのであれば。
この辺の事情も ぜひ報道して欲しいと思っています。

あと、家畜保健衛生所の調査があんなおざなりのもので良いのか、というメー
ルが友人からありました。
生前検査ができませんから、関連のない牛達であれば、見て回るしかないのは
事実です。
で、問題の餌の方ですが、各県に「肥飼料検査所」という機関があります。餌
の管轄はそちらになりますので、こちらに各メーカーの飼料の検査データーは
あるはずです。少なくとも、その県におけるメーカーごとの飼料の流通量は把
握できていないと変です。
大元であるメーカーからの出荷量とこちらのデーターをつきあわせれば、もう
少し明らかになってよいこともあるはずです。

鶏や豚に対する肉骨粉の使用は、ヨーロッパでは禁止されていると聞いていま
す。飼料のタンクやパイプの中で牛の餌と混じる可能性があるからだそうです。
実際にそのようなことがあるかないは別にして、誤認や転用の余地をなくすこ
とは必要な措置です。

北海道の農家から出荷された同居牛達の検査は実施されているのでしょうか?
パールちゃん県では検査されているようですが、何故、結果が発表されないの
のでしょうか?
他の県では、どうなっているのでしょうか? 方針すら聞こえて来ません。
プリオンはバイオハザード基準でいけば、レベルはP3に相当すると某週刊誌
では書いていました。県の段階では手を付けたくないということなのでしょう
か?
もし、そうであれば食肉検査所において出荷される牛100万頭を対象にプリ
オニクス検査するというのも矛盾します。

イギリスでは、肉骨粉は巨大な倉庫に保管廃棄になっています。そこに保管し
て移動させてはならないという措置です。放射性廃棄物とよく似ています。

日本では、何故、貴重な体験に学ぶということができないのでしょうか?


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