意見交換掲示板過去発言No.0000-200112-133
猫のお産、新生児について。ラムネさん> |
投稿日 2001年12月25日(火)02時58分 寝子
メインクーンの繁殖を11年ほどやっています。 とても残念な結果でしたね。 ラムネさんには悲しいことですが、今回のことはとても良い勉強になったのではないでしょうか。 子猫たちがなぜ死んでしまったか、死んだ子猫を剖検すれば、もしかしたら原因が分かるかも知れませんが、これは何ともいえません。 その状態で生まれた子猫を病院へ連れて行っても助かったかどうかはわかりません。出産前に気が付いて対処してあげることができたら、何匹かは助けることができたかも知れませんが… 60gで生まれた子猫は明らかに成長不良だと思われます。 どうして成長不足になったのか?この原因も分かりません。 メインクーンは元来多産系ですので6匹程度の出産は通常のことです。 子猫の数が多かったのは死亡や栄養不良の原因ではないでしょう。 母猫が妊娠中にきちんと栄養をとることができていたのか?風邪などを引くことがなかったか?毎日の生活でストレスを感じることはなかったか?妊娠中に薬を飲ませなかったか?オス猫と同居状態で、妊娠中にも交配を迫られることはなかったか?などなど…色んな原因が考えられます。 また、お母さんがへその緒の処理をしたとのことですが、お母さんな子の口の中の雑菌によって子猫が腹膜炎を起こす可能性もあります。 へその緒の処理はお母さん猫に任せずに、飼い主さんが消毒済みのはさみと糸を使用して処理する方が望ましいと私は思っています。 両親猫の血統はきちんと把握していますか? オス猫もメス猫も購入されるときにブリーダーさんから繁殖用として(ブリーダーさんが繁殖に使っても問題が出にくいことを確認されているかどうか?)譲り受けられましたか? 生まれた子猫の口に異常はなかったでしょうか? 非常にまれにですが、みつ口という奇形状態で生まれて、いくらオッパイを吸おうにも吸うことができない子猫もいます。 他に父猫と母猫の血液型が不適合であれば、生まれた子猫はお母さんのオッパイを吸うと死んでしまいます。(メインクーンではこの血液不適合が少ないですが…) まだ今後も繁殖をされるのであれば ●きちんと計画性を持って交配させる(出産日を正確にするために、交配させるのは2−4日間と決めてそれ以上一緒にしない) ●妊娠中の母猫には細心の注意を払ってストレスのかかる環境を少なくしてやる(栄養や保温に気をつけて、オス猫とは離すべきです。小さな子供さんがいらっしゃるようですが、慣れていても妊娠中のお母さん猫にとって子供はストレスの原因になります。) ●交配させる1ヶ月ほど前にワクチンを接種して、免疫を高めてあげてください。 ●両親猫の猫エイズや白血病のウイルス検査は済んでいますか?もしまだだったら必ず検査してください。 全部の子猫がいなくなってしまえば、母猫は早ければ3週間後には次の発情を迎えるかもしれませんが、せめて半年間は交配しないよう気をつけてください。 母猫の出産前の体重はどのくらいですか? もし小さなメス猫であれば(3kg以下)今後もお産には向かないと思います。 レントゲンについては、通常は出産予定日の1週間前に確認のために撮ります。 妊娠初期のレントゲンの危険性はそれほどないと言われる先生もいらっしゃいます。私は安全性を考えて(妊娠初期はレントゲンを撮ることもストレスになりますので)出産予定日間近に撮るようにしています。 エコーについては、感度の良い機械と慣れた先生がいらっしゃれば、妊娠3−4週間で確認できます。 きついことを書きましたが、繁殖をするのであれば、普通の飼い主さん以上に勉強しなければいけないことがたくさんあると思います。 |
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