意見交換掲示板過去発言No.0000-200201-117
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投稿日 2002年1月17日(木)11時52分 プロキオン
1月16日の 西村さんへ 総合学習の一環ということなのでしょうか? チーママさんの言われているよ うに漠然としていて範囲が広すぎますね。 獣医師の仕事というのは、ひじょうに多岐にわたっており、犬猫のような小動 物の診療はごく限られた範囲のことであり、大多数の獣医師は食料増産のため に畜産や公衆衛生の分野で仕事をしています。こちらの仕事に携わる獣医師達 をはずしてしまっては、正しい姿とは言えません。 例えば、食肉加工品を例にとれば畜産農家で診療やワクチン接種する獣医師、 飼料メーカーに勤務する者、屠畜場で食肉検査する者、食品メーカーに勤務す る者、保存剤や添加剤の製造に携わる者、またそれらの安全性試験を実施する 者等がおります。 獣医師免許とはかかわりのない仕事についている方もおり、実名はあげません が御本人が有名な方では、プロスキーヤーのMさん、歌手のTさん、カメラマ ンのHさんなどもいます。 1月16日の ラブさんへ 避妊手術と骨カルシウムの減少の関係についてですが、これは回答がむずかし いと考えます。 理論的には予想されることではあるのですが、実際にはそのような症例報告を 目にする事がないからです。避妊された犬があまり激しい運動を好まなくなる こともありますが、それ以上に餌に関わる要素が大きいからです。 カルシウムを大量に給与すれば、かえってリンと共に排泄される量が増加して しまいますし、リンについても植物由来と動物由来では利用できる形態に差が 生じてしまうようです。どのような餌をどの時期にどのように給餌するかを国 や各県の畜産試験場はず〜と研究し続けて来ています。 犬猫のような小動物は、その研究を飼料メーカーが、その創設初期から荷なっ てきています。近年になっても その研究にはこれで良いという終わりはない のです。 犬においてもカルシウム剤や各種サプリメントの販売はさかんに行なわれてい ます。ここでエストロジェンが良いという説が流布されれば、そちらの製剤が 市販されるようになるかもしれません。 しかし、私はあくまでも基本は餌であると考えます。吸収も利用もできないよ うな形では意味がないと考えるからです。老齢の犬猫であれば、シニア用の餌 として過不足なく摂取されることが望ましいと考えています。 製剤やサプリメントに頼るのは、なにかしら支障があった場合であって欲しい 欲しいと思うのです。 特段、避妊手術と結び付けなくても老齢個体では起こり得る問題ともいえます。 逆に牛の骨を与えられて、骨片で腸閉塞を起こしてしまった例も承知していま す。何かを特別に意識しなくても、毎日の食事で対応できていくのであれば、 それは動物にも飼い主さんにも受け入れやすい方法であると考えます。人間を 例にとっても食事指導が最初にあるべきかと思います。そのためにはメーカー を選ばなくてもなりませんが。 1月17日の ももさんへ モルモットには、リンパ節に潰瘍を生じる疾病がありますが、お書きになられて いる皮膚病(皮膚炎)がこのことを言っているようには受け取れませんでした。 また、ビタミンの不足からきているものなのかとも考えましたが、どうも定か ではありません。 診断された先生に直接尋ねられた方が確かではないでしょうか? 1月17日の なのなさんへ 犬や猫の免疫状態というのは、4〜5歳くらいがピークであり、それ以降は同 じワクチンを接種しても それまで程は抗体価が上昇してくれなくなります。 つまり、ウイルスや細菌に接触した場合、感染が成立する危険度が高くなるわ けです。 したがって、ワクチンの必要性はむしろ高くなっていると考えていただきたい と思います。 |
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