意見交換掲示板過去発言No.0000-200205-65
re しげさん |
投稿日 2002年5月6日(月)18時51分 はたの
獣医師ではありませんがご参考まで。 かなり深刻な状況なようですので、直截に。 最終的には、殺処分を避けるために、それ以外の対応策をとること、および被害者のかたにそれに同意してもらうために、にしげさんがどこまで犠牲を払えるか、にかかってきましょう。手間、時間、お金、ご自身やご家族への危険性など。 対策として考えられるのは・・・。 ・犬歯の切断 ・もし雄で、もしまだなら去勢(効果がないという説もありますが、迷っている場合でもないのでダメ元で) ・再訓練 訓練士さんにやってもらうのではなく、しげさんとご家族全員が、訓練士なり行動療法の専門家(カウンセラー)に方法習いながら行なう。薬物での補助も考える。 ・飼育方法の変更 庭に鎖で繋ぐのではなく、犬舎に。天井もオープンにせず。二重扉。御母堂がコントロールミスしかねないのなら、施錠して鍵はしげさんだけが持つ。給餌など御母堂が行なっているのなら、イヌが出られない専用の小扉を設ける。で、家の、犬舎と接する部分をしげさんの部屋として、イヌが望むなら一緒の部屋でそばで眠る。その部屋も犬舎の一部として、二重扉、施錠。・・・要するに、「しげさんだけに馴れている猛獣」を飼うような設備に。 大掛かりですが、「そこまでやるなら殺処分しなくてもいいよ」と言ってもらうためにも・・・。 ・万が一その犬舎が出ても敷地外へ出られないように、塀、門の整備。足掛かりになりそうなもの(木や庭石や物置など)は位置を変えるか撤去。これは、電波を出す首輪と、敷地外周に専用の線を張り巡らす装置(「その首輪」をしているイヌが線に近づくと首に電気ショックが流れる。アメリカにメーカーがあります。国内代理店の存在は確認してませんが、日本に売り込もうとしたことはあるメーカーですし、少なくとも日本からの海外通販には応じてくれます)でも可。 ・動物に関する法律に詳しい弁護士に相談。ペット法学会経由なり、ペットと法律の本をネットで検索して、著者紹介欄から所属の弁護士会を経て連絡するなり。 参考書 「プロブレム・ドッグ」オファレル ペットライフ社 「犬に精神科医は必要か」ネヴィル 講談社 「うちの犬が変だ!」ドッドマン 草思社 「ペット・カウンセリング」工 亜紀 芳賀書店 ※日本で実践している著者のものなので特にお勧め 「犬と猫の行動学」ヒトと動物の関係学会編 学窓社 法律関連は最新のものでないとしかたないのでご自身でさがしてみてください。 「飼い主としての責任」にはいろいろな考え方があるでしょうけれど、 何度か人に噛み付いたこともある犬を、ぐるぐる巻きになり得るつなぎかたで柱につなぐ(つないだら犬は咬む傾向か増すものです)、7歳になるまで咬む傾向の矯正に充分な対策をとらなかった、塀や門で加工など鎖を補う安全対策をとっていなかった、ということそのものが問題だったと考えます。私の感覚では、「可愛がっている愛犬」の飼い方ではありません。事故を起こせば殺処分を迫られることは予測でき、しかも事故を起こしそうなイヌであるとも判っている、ならば、「愛犬」の命を守ることを本気で考えるのなら、事故を予防するためのあらゆる対策を(ご自身でわからないのなら専門家にお金を払って考えてもらうのを含めて)とるのが「愛する」ことだろう、と。 殺処分なさるのなら、保健所に押しつけて終わりにするのでなく、病院へ行くなり往診頼むなりして、しげさんご自身の腕の中で。 それが最終的な「責任」のとりかただと私は考えます。 |
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