獣医師ではありませんがご参考まで。

　私も一時期関心をもって調べましたが、ハッキリしたことはわかっていないようです。
　ただ、いえるのは、腐ったような臭いがイヌには「良い香り」に感じられるらしいこと。が、その感じかたには個体差があること。
　どんな「良い香り」なのかは解釈が分れ、性的なニュアンスを帯びているとする立場もあり、そうではなく単に好ましい香りとするものも。
　すりつけ行動の直接の動機しては、いい臭いだから、うっとりしちゃって、ということで。白土三平氏のマンガにミミズを鼈て腐らせたもので山犬をおびき寄せるというのがありましたが・・・。

　間接的な原因、つまり、なぜそのような臭いを好ましく感じるようにイヌが進化してきたのか、は、「獲物の糞の臭いを体になすりつけて本来の体臭を消して獲物に接近しやすくなるため」と説明されることが多いようです。獲物の糞ではない腐敗したモノの臭いも好むのは、それが似て感じられるためだろう、と。
　ただ個人的にはこの説にそう強い説得力は感じておりません。そこまで合目的的でくてもかまわないような気がしますので。

　生活をともにして信頼関係で結ばれてはいても、ヒトとは異なった感覚をもっているのだなあと実感する機会ではあるのですが・・・。