意見交換掲示板過去発言No.0000-200208-201
うさぎ |
投稿日 2002年8月26日(月)01時24分 Big 1
獣医師は大学でウサギについて学びます。 しかしそこで学ぶのはペットとしてのウサギについてではありません。 本来ウサギは肉や毛皮を利用するための家畜として、あるいは実験動物とし て飼養されている数の方が圧倒的に多いのです。 家畜としてのあるいは実験動物としてのウサギの場合、重要なのことは群と しての健康管理であって一匹一匹個別の健康(生命)を守ることではありませ ん。異常と思われる個体が出たときには、個体の生命よりも群を守ることが 優先されます。ペットのような生前診断は重要ではなく(治療して群に戻す わけではないため)ふつうは安楽死して解剖し、病理的検索をして確実な診 断がくだすことが選択されます。このような場で必要とされるのはウサギの 伝染病について(診断する)の知識なのであって、治療は重要ではないのです。 獣医学は、畜産など人の生活を支える産業を支援するために発展した学問で すから、大学での講義もそれに対応したものが主となってきたのです。 しかし開業の現場では、何年か前からペットとして飼養されるウサギが増え てきて、その診療を依頼される件数が増えてきました。開業獣医師は実験動 物学としての情報などを手がかりに、それこそ手探り状態でウサギの診療を 行ってきました。最近になってようやく開業獣医師のなかから、すごい情熱 と執念でウサギの臨床について研究し、経験を重ねて、そして得られた情報 を他の臨床獣医師に伝えようと努力されている方達が現れたところなのです。 たとえ大学で学ばないことでも、臨床現場にいる獣医師はちゃんと努力して 勉強はしていますよ。ただ、犬や猫と比べると圧倒的に情報が少ないのです。 |
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