意見交換掲示板過去発言No.0000-200304-137
マルチレス |
投稿日 2003年4月19日(土)12時52分 プロキオン
マルチレスの上に時間がとれないので、簡潔になってしまいますが…。 4月18日の えみさんへ 痙攣あるいはひきつけというのが、どのような状態を言っているのか、実際に 患者を診て判断した方がよさそうです。本当の痙攣(ひきつけ)であれば、重 篤なものと考えた方が良いかも知れません。 それが歯と関係あるかは、現時点では判断できません。歯周靱帯の付着の仕方 が人間とは異なるので、歯の切り方によってはこれを傷めることもあります。 こちらも現状の確認をしてみないと判断できません。 4月18日の こたまさん 我が国では、マスコミがアニマルセラピー(動物介在療法)と称して、流布し てしまっているので、この名称が用いられていますが、これは誤りと言えます。 アニマルセラピーということになると、これは完全な医療行為の一環であって 医師による治療計画とその効果判定が必要となります。日本では、おそらく1 〜2ケ所くらいしか実施されていないはずです。 で、私達が実際に特別養護老人ホームにお邪魔して実施しているボランティア 活動はアニマルアシステッドアクティビティー(動物介在活動)になります。 こちらの活動においても実際に四肢麻痺の方が手を動かしたり、耳に障害のあ る方が実は聞こえていたとか活動している私達が驚かされるようなことがあり ます。 私達の活動においても確かに医療効果の発現は見られますが、それを意図した ものではありません。「犬の頭をなぜてあげてくださいね」と右手をとって誘 導したとして、その手をどこまでどの角度で引いて良いかは、患者の主治医の 判断が必要です。「お隣に猫がいますよ、見えますか」と声をかける場合も、 その患者さんの首がどちらの向きにどの範囲まで動かして良いかは、主治医が 決めることです。アニマルセラピーであれば、患者さんと動物の組み合わせや どのような位置に動物を位置させるか、どのくらいの時間作業させるかを事前 に主治医と打ち合わせする必要があります。それをするから「セラピー(療法 )」を名のれるのです。治療が目的であるのなら、医師の参加が必要です。 医師の活動への参加が望めなければ、それはあくまでも「動物介在活動(AA A)」の範囲なのです。まあ、そうは言っても こちらの活動も捨てたもので はありませんよ。有意義なものと感じているからこそ、私も継続して参加して います。 こたまさんが作業療法士であるのなら、目的とするところは「動物介在療法( AAT)なのでしょうが、当面はAAAから始められたらいかがでしょうか。 お住まいの県の福祉保健部や獣医師会に そのような活動をしているボランテ ィア団体があるか尋ねてみると良いでしょう。もし、なければ、こたまさんが 犬なり猫なり、ウサギでもモルモットでも飼育されると良いと思います。 動物にとって大事なことは、訓練によってそういう活動に参加させるのではな く、その動物が適正として人間が好きである必要があります。そうでないと、 活動時間中、ずっと彼等は緊張してストレスを感じていることになってしまい ます。 適正のある動物といえども、ストレスサインが出てきたなら、休ませてあげる 必要があります。これをするからこそ、彼等も嫌がらずに協力してくれるわけ なのです。動物は決して人間の道具ではなく、これらの活動が彼等にとっても 大勢の人間と触れ合える楽しい活動であることを人間が保証してあげる必要が あるのです。それがかなわないようであれば、私はこのような活動に対して反 対する立場に回らなくてはなりません。 そうならないように配慮願います! 4月19日の 未来ある学生さんへ 獣医師になるためには全国にある獣医学科のある大学を卒業して国家試験に合 格しなくてはなりませんが、この国家試験合格者のうち小動物の診療に携わる のは全体の1〜2割の数にすぎません。 ほとんどの者は、公衆衛生、畜産、製薬会社等に就職することになります。動 物園や水族館となると、この1〜2割の中でも、さらに少数派です。なんとな れば、採用が毎年あるわけではなく、欠員の補充というのが一般的であるから です。 すなわち、未来ある学生さんには、高校入試、大学入試、国家試験、自治体採 用試験が待っているわけです。自治体の場合ですと獣医師として採用試験に合 格しても、必ずしも動物園というわけではなく、畜産試験場や食肉検査所に配 属される可能性も相当に高いです。こちらの方が必要頻度が高いためです。 それでも、いくら大変でも好きな道を目指すのが一番です。一番単純で明解で ある理由こそが、もっとも自分を支えてくれるものです。 道ははるか先に続いていますが、足下にある道こそが夢に続いている道です。 まずは、高校入試ですね。 4月19日の かりんとさんへ 便の排泄がトイレでできているのであれば、ストレスや何らかの不満を訴えて いるのかもしれません。飼い主さんの気持ちを自分に向けて欲しい何かがある のでしょう。 まずは、動物病院へ行って、膀胱炎や尿道炎のチェックを受けて、これらがな いか確認してみて下さい。これらが否定されたら、犬とこれを取り巻く環境を ひとつひとつ検討してみて下さい。 4月19日の きき助さんへ 結石は、大きな石の塊だったのでしょうか、それとも砂粒状態だったのでしょ うか? ウサギの場合は大抵炭酸カルシウムが出ており、それ自体は生理的な ものと言えます。 したがって、通常であれば、膀胱洗浄していれば、尿閉は解除されて排尿は見 られるはずです。尿道に痛みがあって排尿したくない、あるいは尿を生成する 腎臓に機能低下があるのかもしれません。これらの点については主治医の先生 に聞いてみないと分かりようがないですね。 4月19日の りっちさんへ お書きになっている食事後の様子を見ると、どうも口腔内に原因がありそうで すね。口内炎や歯肉炎を疑ってみてはいかがでしょうか? 比較的、遭遇する事例かもしれもせん。 4月19日の スーさんへ 人と動物との間で相互に行き来する疾病というのは、たくさんあります。一つ ひとつは挙げ切れません。 しかし、問題となるのはスーさのシンガプーラが病気を持っているか健康であ るかです。動物と一緒に暮らすということは、動物の健康を飼い主が守ってあ る責務があります。これは動物のためだけでなく、飼い主さん御自身の健康の ためでもあります。 常在菌は健康な動物にも存在します、それらの中にも病原性を有するものは存 在しますが、動物が健康であれば、彼等の免疫でその増殖は抑制されています、 増殖が抑制されていれば、人間への感染の可能性はそれだけ低くなります。 これはウイルスやクラミジアのような病原体にも言えることです。 4月19日の 大動物獣医の卵さんへ 具体的な治療内容ということになれば、こちらよりも「獣医師フォーラム」の 中の方が忌憚のない意見が聞くことができるのではないでしょうか。 獣医師広報板には、入室用パスワードを必要とする「獣医師フォーラム」が設 けられています。パスワード請求をされて、そちらでお話されると良いでしょ う。 |
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