人間だって犬だって歳をとります。歳をとればいろんなところが古くなってきます。
自然なことですよ。
お年寄りになれば病気のひとつやふたつはみんながもっています。
若いころのようにスポーツをしたり徹夜を繰り返したりの無理はできません。
そういうことですよ。人も犬も同じ。

熟練した獣医師なら心臓の音を聞いただけで心臓の状態はわかります。
さわっただけでリンパ節の状態はわかります。
獣医さんを信じてください。
そしてどうするかは、獣医さんの話を納得するまでよく聞いて、
飼い主さんが判断すべきことです。
好きなお散歩をやめさせたくなかったら続けていいんです。
ジャーキーやパンやうどんを食べさせたかったらあげてもいいんです。
それは飼い主さんが決めていいんですよ。

私の家にはフィラリアの後遺症で貧血のひどい犬がいます。
激しい運動は避けたほうがいいのですが、お散歩が好きでグイグイ走ります。
私はそれを止めません。
倒れて死んじゃうかもしれないけど止めません。
好きなことを我慢させたくないからです。
倒れて死んじゃったらもちろんすごく悲しいけれど、
好きなことを我慢させるほうが私はもっと悲しいのです。

自分の犬になにをしてあげられるかは、1匹1匹の犬、一人一人の飼い主で違います。
その子の気持ちをいちばんわかっている飼い主なら、
どうしてあげたらいいのかを決められると思います。