意見交換掲示板過去発言No.0000-200306-91
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投稿日 2003年6月12日(木)16時00分 プロキオン
6月11日の ゆっこさんへ 血統書といのは、誰がどの父親と母親から生まれたということの証明です。当 然その父親と母親にもそれぞれ両親が存在します。血統書というのは、これを 遡って、どのような血筋から生まれてきているかを表したものです。 「本血統書」であれば6代、「半血統書」であれば4代遡ります。つまり、自 分の飼育している犬から、4代遡って、2+4+8+16頭の犬の名称が判明 していれば、自分で「半血統書」を作成することができます。 「本血統書」であれば、この作業をさらに2代重ねるということになります。 ただし、1つ問題があって、その血統書の信用性があります。私が自分自身で 血統書を作成しましたと言った時、どの範囲までの人がそれを信用してくれる かです。流通を想定した場合には、やはりしかるべき信用された団体の発行す るものしか認めて貰えないように思います。 しかし、趣味で自分の犬のルーツを調べるというようなことであれば、これは 問題にならないでしょう。 6月12日の まおさんへ 「結膜フラッペ?」というのは、おそらく「瞬膜フラップ」か「眼瞼結膜フラ ップ」のことではないでしょうか。 どちらも角膜に潰瘍などが形成され、治癒がなかなか進まないときに用いられ ます。角膜にはその透明性を維持するために血管の分布がありません。そのた めに角膜の創傷は治癒が遅れがちであり、さらに重度であれば、周囲のからの 血管侵入が派生し、透明性がそこなわれたりします。 そこで、そこで瞬膜や眼瞼結膜で創傷を被ってやり、同時に栄養や白血球の補 給を行い治癒を促進させようというものなのです。 早い話が、瞬膜や眼瞼結膜を1糸縫い合わせて角膜の創傷の上に蓋をするわけ です。創傷を新鮮でかつ清浄にしてあげる必要がありますが、さほど難しい処 置ではありません。 また、創傷を被ってやるだけで済むのであれば、犬用のコンタクトレンズを装 着するだけでもすみますよ。でも、こちらは犬がよく落として失ってしまうの のが困ります。 これらの処置が適応ということであれば、私としては迷わず実施されることを お勧めします。創傷への感染があってそれが深部まで到達してしまうと、それ こそこれらの処置でも治癒は難しくなってしまいますので。 6月12日の たかこさん 福岡のお住まいでしたか、S先生のところのことが書き込まれていたので、て っきり東京近郊かと考えていました。 この場合は、しかたありません。近隣で実施可能な病院を捜してあるくしかな いでしょう。あるいは、御迷惑を承知でS先生にこちらでの獣医師をお尋ねし てみるかです。先生が主催されている研究会は福岡でもセミナーを開催してい ますので、なにかしらの伝手はあるかもしれません。先生の病院のホームぺー ジもネット上に存在していますので、捜してみて下さい。 さて、私の症例は、結論から言えば現在は生存しておりません。ですが、眼窩 膿瘍で死亡したわけではありません。 このウサギは室内で24時間放し飼いにされていた個体で、椅子や机を齧ると いう悪癖をもっていました。このために切歯を折ってしまい、前方へ突出する という変型が生じていました。来院した時にすでに左右の下顎が変型し歯槽骨 に骨融解があったのです。膿瘍も再発性であり、何回も切っていますが、眼窩 膿瘍もこの一環として発生したものと考察しています。 しかし、繰り返しになりますが、膿瘍で死んだわけではありません。ずっと長 期にわたった闘病生活において消化管機能が衰えて腸の粘液症を併発したため です。 眼窩膿瘍の場合は、骨組織の中で発生しているわけではないので、下顎骨のよ うな心配は起きにくいように考えます。膿瘍が骨の外で成長し、そこに前方へ 押し出すことができる眼球があるので、眼球突出がおきるわけです。 視神経や眼球の動静脈がありますので、摘出というわけにはいきませんが、そ れでも排膿して洗浄後に抗生物質を使用しておけば、落ち着いてくれるようで す。私の場合でしたら、2回ほどの処置でその後は安定していましたよ。 |
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