獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200309-29

Re:犬の熱中症
投稿日 2003年9月4日(木)02時52分 パールちゃん

広報板フロントに相談を書かれた、ともみさんへ。

熱中症は元気いっぱいの健康な動物にも起こります。
暑さによって体内に熱がこもり、脱水症状を起こして血液濃度が濃くなり、
血液の循環がうまくいかなくなって酸欠状態になる、それが熱中症の経過です。
重症になるとバッタリ倒れたり、意識不明になったりします。最悪は死に至ります。
熱中症になっていることに気づいたら、まずは体温を下げる処置をします。
冷たい水を飲ませる、体全体に水をかけるなどが応急処置です。
クーラーや扇風機では体温はすぐには体温は下がりませんので、
直接水をかけるのがいちばんです。
獣医さんが水風呂に入れてくださいと言ったのはその意味です。
体内の脱水症状はそうすぐには改善されませんから、
応急処置のあと引き続き水を飲ませたり、必要なら点滴をして水分を補います。
普通の水よりスポーツドリンクを2〜3倍に薄めたものを飲ませると水分吸収率がよくなります。
以上は、犬も猫も鳥も人もみな共通です。

犬が熱中症になりかけているとき、ハーハーしている舌が口の横から出るのが目安になります。
口の前に舌を出してハーハーしているときはまだ大丈夫。
お散歩のときは特に、犬の舌の出し方に注意してください。

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