意見交換掲示板過去発言No.0000-200310-173
関節の痛みVS薬の副作用、dragonpoohさんへ |
投稿日 2003年10月19日(日)18時02分 poko
dragonpoohさんがホルモン剤に対し、心配になる気持ちは すごくよくわかります。 ただ、もしワンちゃんに強い痛みがあるのであれば それはすなわち生活の質(QOL)が落ちていることを意味します。 大好きな散歩が、痛みのためにできないのはワンちゃんにとって、 とてもつらいことです。 今現在の持っているとされる痛みと薬による副作用とを 天秤にかけてよ〜〜〜く、かかりつけの先生と話あってみてください。 ステロイドによる副作用はかかりつけの獣医さんも 使用する頻度が多いのでとても詳しいです。 獣医の診療方針は、ヒトとは大きく異なります。 獣医ではまず第一に生活の質の改善、第2に完治する可能性が 高ければ延命治療も選択肢に入れる、 という原則があります。(・・・と僕は信じています) ヒトの医学のように寝たきりになってもいいから 延命治療をするということはありません。 もし、そんな事をすれば飼い主の方に、 大きな負担を強いることになるからです。 大きな副作用が出るような治療法は飼い主が強く望まない限り 獣医師は致しません。(きっと、) 仮に関節の痛みに対する治療として ステロイドを選択する事になったとします。 獣医師側としては、 1.薬による治療効果が期待できる。 2.副作用の起こる確率は低い。 3.重度な副作用(例えば、元に戻らないような副作用)が 起きる可能性は更に低く、 副作用が出ても、薬をやめれば元の状態に戻る可能性が高い。 4.痛みによるQOLの低下と比べれば、 薬の副作用によるQOLの低下は軽度である。 (↑例えば、元の健康な状態にまでは戻らず、薬の副作用も見られる。 でも、治療前の状態よりも明らかに改善されるケース) このくらいの勝算を持って治療に取り組みます。 薬の副作用について、どこまで許容できるかは 飼い主の考えによって大きく異なります。 ですから、よく話し合って頂きたいのです。 ・・・と、ここまでの話で 長々と余計なおせっかいをしてしまった事を 深くおわび申し上げます。 一日でも長く、ワンちゃんが快適な生活を 送れることを願っております。 |
|
|
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」 ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴) サポーターや広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)、 多くの人々に支えられています。 獣医師広報板へのリンク・サポーター募集・ボランティアスタッフ募集・プライバシーポリシー 獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。 @mukumuku_vetsさんをフォロー
Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved |