今の獣医さんは、うちの子の里親募集の広告を表に貼っていた獣医さんです。
貰いに行った時に、前の飼い主さんから、必ずこの病院でワクチンを打ってやってくれと言われ
て、通い始めました。
引越し等で多少不便になっても、今の獣医さんに通い続ける理由は、普段から気軽に相談に
乗ってくれることです。

先代の先生から、代変わりしましたが、本当に些細なことも相談に乗って頂きました。
ワクチンの重要性・体温の測り方を教えて下さったのも、この病院ですし、下痢の時などはもち
ろん、異物誤飲の時にも、持って行ったうんちの中から一生懸命異物を探してくださいました。
それ以外にも、トイレ以外で粗相した時、目の中に毛が浮いていた時、唇に小さな出来物が出
来ていた時、ブラッシングでフケがたくさん出た時、おしっこがいつもより臭いと思った時など、
一々電話して確認する私に、一度として嫌がる雰囲気を表したことがありません。

数年前の話ですが、雪が降る寒い冬の日、地方から出て来た友人が風邪を引いて寝込んだ
ことがあります。部屋の暖房をガンガンつけて、友人の看病に気を取られていたら、友人が帰っ
た日に、うちの猫が激しい下痢をしました。
慌てて病院に連れて行くと、獣医さんに「耳がこんなに熱くなるくらい熱があるのに、なんで気
づいてあげなかったの？」と叱られたことがあります。
恐縮しながら、事情を話すと、「人間が風邪を引くと、なぜか体調を崩す猫ちゃんがいるんだよね」
と優しく諭してくださいましたが、私は、自分の油断を深く反省するとともに、うちの猫の立場になっ
て叱ってくれる先生を偉いと思いました。
きついことを言われると、怒る飼い主さんもいらっしゃるかと思います。
しかし、動物は言葉を喋れません。身体の不調があっても、気づいてやれるかどうかは人間の思
いやりだけにかかっています。
もちろん、電話での相談は、直接的に獣医さんの儲けにはなりません。
忙しい中、迷惑に思われても当然の奉仕です。けれど、その儲けにならない部分で、人間性が
垣間見れるのではないでしょうか？
やはり、獣医さんも飼い主も人間同士ですので、信頼関係がしっかり結べることが重要だと思い
ます。
それから、動物病院のスタッフには、やはり温かい関係を望みます。いくら獣医さんが親身であっ
ても、スタッフが愛想が悪い、働きにくそうにしている・・・では、気軽に電話するのも気が引けます。

あと、ここの病院の先生は、去勢手術前に麻酔の説明をわざわざしてくれませんでしたし、薬の
説明などは、こちらが聞くまでしてくれませんが、必ず、体重を量って、体温を測って、触診して、
心音を聞いて、それらをカルテにきちんと残していらっしゃいます。