獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200405-10

reミミフォさんへ
投稿日 2004年5月2日(日)02時19分 投稿者 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

 大切なのは、
>成長を望んでる私たちの願い
 なのですか?
 だとすると、そこんとこからいろいろとお考えになられるほうがよろしいかと。

 ヒトでも、「n歳までは神のうち」といった言い方があります。生まれたての動物というのは、ある意味では、まだちゃんと生きていないのです。
 現場をみていませんから、延命を試みるミミフォさんたちの判断の是非は問いませんが、そのまま見送るか延命を試みるか難しいケースでしょう。常に延命を試みりゃいいってもんでもないのです。
 その母犬が常に子供を食べてしまうのでないかぎり、母犬は、神様のところへ返すという判断をしたわけです。件の獣医氏も同様の判断なのでしょう。そちらにも理はあるはずです。苦痛を引き伸ばすだけってこともあるんですから。

 また、純粋品種の繁殖には別の責任も伴います。あるスタンダードに満たない個体は繁殖に供すべきではないのです。
 理想的には避妊去勢して一生をまっとうさせてやれればよいのですが、コストなどからして常にそれが可能とは限りません。淘汰は常に有力な選択肢のひとつです。純粋品種の繁殖に関わるのなら、殺処分する覚悟が要るのです。

 学生は絶対服従すべきとはいいません。しかし、学ぶという行為には、それまでの思い込みを打ち砕かれるプロセスが必然的に含まれます。つまり、
>願いが踏みにじられ
 る、ことはあって当然です。ましてやするべき覚悟が不足していれば。
 その獣医氏を恨むのは逆恨みというものです。生き物を相手にする時につきまとう厳しさを教えてもらったのですから、感謝なさるべきでしょう。
 合わせて、大切にすべきは自分たちの思いなのか、それ以外に何かないのか、改めて考えてごらんになってはいかがでしょうか。

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