獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200405-150

re猫のリンパ腫について
投稿日 2004年5月12日(水)23時58分 投稿者 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

 残念ながら、迷っている時間はあまりないかと思われます。
 何ができるのか? はちゃまこさんご一家の器用さや時間、かかりつけの獣医師の考えや連携によるでしょう。
 延命にどの程度のウェイトをかけるか。
 QOLにどの程度のウェイトをかけるか。その場合、点滴を選択するか、自宅点滴が(スキルと獣医師の理解によりけり)可能か。

 もし私でしたら、どこかのタイミングで前足両方を剃ってもらい、片足には(あるいは状態によっては中心静脈に)留置針を入れてもらいます。ステロイドなどの薬剤はそこから与えます。口からは、好物を食べてくれれば・・・程度とします。暴れるようですと、その消耗のほうが、栄養補給や薬剤の効果より大きくなりがちと考えるからです。
 衰弱が進んだら、点滴中はケージレストとするでしょう。

 ここでの問題は、自宅点滴が可能か? 血栓作らないようにできるか、栓が抜けたりチューブを噛み切ったりして大出血しないか、固定テープをきつからずゆるからず巻き直せるか、抜けたら刺し直せるか(それもできれば反対の足に、新品予備をいただいておいて)、点滴となったらその速度が管理できるか、といったことどもと、それらをかかりつけに理解してもらえるか、といったあたりになりましょう。
 いささか困難はあるものの、入院させる、暴れるのを抑えつけて無理に口から薬やエサを与えようとする、のよりは、ネコに不自由が少なく、かつ、確実に必要な(いずれは痛み止め等の、治療のためではなく、苦痛や不快を軽減するための薬も視野に入ってくるでしょう)薬剤を投与できると考えます。
 
 一度かかりつけに詳しくご相談なさってはいかがでしょうか。

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