獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200405-310

マルチレス
投稿日 2004年5月30日(日)12時45分 投稿者 プロキオン

5月29日の ダニにくしさんへ
ダニはマダニということでしょうか? 完全にダニの頭部まで除去して
あるのであれば、炎症を伴った痕跡ということで、時間の経過とともに
消えていくと思われます。(抗生物質の投与をしてもよいですが)
頭部が残っていれば、結合組織の反応があるので、痕が消えるまでには
かなりの時間を要すると思います。


5月29日の れさんへ
腰を落として、座って排尿していれば、ただの「排尿」です。腰を落と
すことなく立ったままの姿勢で排尿しているのであれば、「マーキング
」の方だと思います。
できるだけ高い位置にかけようとしていませんか?


5月29日の 梅さんへ
トラ吉君にとって、本来の飼い主さんが梅さんであって、梅さんと暮ら
した時間の方が長いのであれば、それは梅さんと暮らす事が望ましいと
考えられます。
ただ、困ったことに また別離の予定があるのであれば、これはトラ吉
君に再び寂しい思いをさせてしまうわけで、この点は無視しえない問題
と言えます。
面倒をみてくださっている方が実家の御家族であれば、これは問題とは
ならなかったように思います。
いずれにせよ、とことん悩んでみて下さい。
どちらの方法を選択されようとも、悩みぬいた結果であれば、それが良
かったのだと思える日が来ると思います。また、そうでなくてはなりま
せん。


5月29日の ayuさんへ
ウサギの死ぬ事を子供達に見せることは、決して教育ではありません。

生き物の世話をして共に暮らして、その死を看取ることで、初めて「
生きる」意味を感じとれるのであって、始めから死なせるのを前提と
しての繁殖では、子供達の心を蝕むだけのことと言えます。
歳をいたずらに重ねても、人間賢くなるというものでもないという見本
のような話ですね。

しかし、ayuさんにも誤解があります!
ウサギは、家畜として、ペットとして飼育されている家ウサギは、全て
種としては「穴ウサギ」とです。
このウサギは、地面に穴を掘って、そこに赤ちゃんを産み育てます。こ
の時の授乳と世話は、1日に1回なのです。
穴の中に赤ちゃんを隠して、深夜に他の動物の気配がないのを見計らっ
て、赤ちゃんの排泄の世話や同時に授乳をするのです。ウサギの乳汁は
カゼインに富んでおり、他の動物の乳と違って消化に時間がかかります。
被捕食動物であるウサギは、自らの痕跡を消し、巣穴の入り口も塞ぎ、
できる限り、自分は赤ちゃんと離れて、赤ちゃん達が無事に育つように
しているのです。
決して育児放棄をしているわけではなく、ウサギの本能が命じる正しい
育て方をしているだけです。それを知らない人間が母親から赤ちゃんを
とりあげて大騒ぎしてしまっているのが実態なのです。
赤ちゃんを守りたいが故に お母さんウサギは、赤ちゃんウサギから離
れているのです。これは飼育する上では知っておかなくてはなりません。

ウサギの生態から言えば、交尾してしまったら、雄は雌の邪魔をします
から別に分けた方が良いですし、分娩間近になったら、母親はそっと静
かな環境においておかなくてはなりません。小さな子供達や大人もまだ
生まれないかなと毎日覗きにいくのもよろしくありません。
ウサギにとっては、餌と水以外は、放っておいてくれるのが、ありがた
いことなのです。
そうでなければ、母親は安心して赤ちゃんを育てることができません。
本当の育児放棄をしてしまいますし、赤ちゃんを食べてしまったりしま
すよ。
 # 育児放棄でなくても、赤ちゃんを食べてしまうことがありますが
   これは、「受精卵着床遅延」現象にもとづくものであって、母親
   が、育てられる赤ちゃんの数を調整しているのです。
   自然の摂理の一環です。問題とされることではなりません。

教育見地からの飼育目的であれば、まず、ウサギという動物を知らなく
てはなりませんし、「ウサギのために人間が我慢する」ことを、大人も
子供も等しく学ばなくてはなりません。
育て方については、他の方に譲ります。


5月29日の ウサ吉さんへ
ケージとタイワンリスの双方の診察が必要だと思います。自咬が完全に
癖になって定着してしまっているんであれば、これは少しやっかいです。
お薬の力が必要かもしれません。


5月29日の すずちゃんへ
グランドを走っていたというのであれば、これは「善意の誘拐」をして
しまったようですね。
本来であれば、そのまま放置しておくことの方が生存の可能性が高かっ
たのではないでしょうか。
すでに、親鳥から人間は危険な動物と摺り込まれている時期なのでしょ
うし、また、相当にタンパク質を必要としていると考えられます。この
時期の餌の内容は、スズメ(スズメでなくても)の後々の人生にかなり
影響しますので、是非とも、動物質の餌を給餌してあげて欲しいと思い
ます。市販のミルワームでは、少し栄養に片寄りがありますので、ミル
ワーム自身の栄養改善も考慮してください。
虫の世話まで大変と思われるかもしれませんが、自分が連れてきてしま
た命の行く末を手中にしているのですから、あなたの責任として頑張る
しかないでしょう。
時間が経過していなければ、元の場所へ帰してあげっるのが、最もよい
ことなのですよ。
ほんの少し前にも、雛鳥の保護の相談が書き込まれていたばかりのはず
です。そちらを目にされていなかったのは仕方ありませんが、この季節
には、雛鳥をうかつに連れ帰らないは大原則なのです。


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