意見交換掲示板過去発言No.0000-200407-41
re猫の問題行動 |
投稿日 2004年7月6日(火)03時09分 投稿者 はたの
獣医師ではありませんがご参考まで。 ネコのそのような突発的かつ本格的な対人襲撃は行動の改変が困難なもののひとつです。外のネコ、愛情が薄くなった云々はとりあえず気になさらなくてよいかと思います。 点眼はたしかにきっかけでしょうが、それは後で考えましょう。 とりあえずはケージ飼育への移行をお勧めします。なるべく大きな(幅90奥行き60高さ120ぐらい以上)のケージを用い、基本的に出さないようにします。ストレスはあるでしょう(ほんとは普段から慣らしておくといいんですが)。が、このままご母堂が家へ帰れないとか、ネコを殺処分するとかよりはマシでしょう。 問題行動の定義は身近なヒトが問題と感じているかどうかですから、こうした物理的な方法も解決法のひとつではあるんです。 その上で専門家に相談なさることをお勧めします。リンク規定のからみで直リンしませんが、「獣医 行動」などで検索しますと、「獣医動物行動研究会」さんが出てきます。そこの「ペットの問題行動」から、相談相手が見つかると思います。 当面、飼育する家を移すのはお勧めしません。関係する要因が増えればそれだけ専門家も苦労しますから。 詳細は実見する専門家の判断にゆだねますが、お心の用意も要りましょうから流れのみ。 まずは身体的な検査。ここで、かかりつけと連携して、点眼の中止なり別の経路での投薬への切り替えなどが検討されるでしょう。 検査結果によっては、純獣医学的な治療となるかもしれません。脳に腫瘍があるなど・・・ そうした明確な病変がなく主としてメンタルなものだとなったら、何がその突発的な攻撃の引き金となっているかを検討したり、少なくとも短期的には薬物の投与で興奮を抑えたり、きっかけがわかれば狭義の行動療法を試みたり、あるいは爪の除去(点眼も困難となれば爪カバーは、さて・・・)なども提案されるかもしれません。この際、多少飼い主の側に抵抗感がある手法でも、受け入れる気持ちを意図的に開いて検討してみてください。比較対象は以前のそのネコの様子ではなく、ある手段をとるか殺処分か、というぐらいのおつもりで。 いささかコストはかかるでしょうが、とはいっても顧客があって営業が成り立つ程度の金額ですし、専門的知識がないかたが試行錯誤するよりはかえってお徳でしょう。のんびりと試行錯誤していられるレベルを超えているようにも思います。 |
|
|
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」 ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴) サポーターや広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)、 多くの人々に支えられています。 獣医師広報板へのリンク・サポーター募集・ボランティアスタッフ募集・プライバシーポリシー 獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。 @mukumuku_vetsさんをフォロー
Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved |