獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200408-121

4題
投稿日 2004年8月10日(火)00時39分 投稿者 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

>ぴーさん
 体調不良が案じられます。エサと温度は足りていますか?

>汐祭さん
 害はありません。それどころか虫を食べてくれますよ。
 お父上には殺さないように言いましょう。やもりは「家守」と書きます。縁起がいい生き物なのです。

>ユウママさん
 極端でなければアレルギーではないでしょう。ヒトだってナニカの臭いでくしゃみぐらいしますよね。
 穴掘りと耳を地面に押し付けるようなごろごろは、野生時代に体に地面の臭いをつけていた行動の名残りです。土や草食動物の糞などの臭いで自分の体臭をマスクする効果があるのではないかとされています。しかしイヌはそうと自覚して目的意識をもってやっているわけではなく、ナニカの刺激につい反応してしまう、わけです。

>くまさん
 首輪に触れるとか触れないとかの表面上の現象が問題なのではありません。ヒトとイヌとの関係性が壊れているわけです。
 ヒトが触れることを「イヌが許す」状態はいけません。機嫌に関係なくどこでも触れなくては。
 そしてそれには、ヒトがイヌをちゃんと支配することが必要になりますが、お察しの通り、ただ高圧的に出ると、イヌはヒトを怖がり、警戒します。
 大前提としてヒトの側がまず最初に大きな愛でイヌを包んでやらなくてはいけません。愛されるていると実感すればこそ、イヌはヒトが怒ったり叱ったりしたときに、「これは群れの中の、自分より偉いメンバーの言いつけだ」と思い、従おうとします。群れメンバーとして愛されている実感(ヒトの思いは関係ありません。イヌがどう感じているかです)が充分でなければ、イヌは同じ行為を攻撃と受け止めます。

 できることなら、行動療法の専門家に見てもらうことをお勧めします。「獣医 行動」のグーグル検索結果トップから「ペットの問題行動」に入るとリストがあります。
 交通費や謝礼などのコストはかかります。が、少なくとも一度はみてもらうことをお勧めします。
 何をどうしていいかわからない・・・という状況では、行動修正に成功する確率は低くなります。ましてや、推測される、自己保全のための恐怖心からくる攻撃、というのはさまざまな問題行動の中でも厄介なものですし、ヒトの側に危険が伴います。
 このままいくと殺処分せざるを得なくなることが強く懸念されます。

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