意見交換掲示板過去発言No.0000-200409-12
一連のやりとりについて感じた事 |
投稿日 2004年9月3日(金)00時00分 投稿者 boo
開業獣医師です。 rr_vet 先生 ちょっとひねくれた見方かもしれませんが、先生の書き方だと 臨床系が善、基礎系が悪のような印象を受けます。 基礎系でマウスなどの実験動物を大量に使用する事はその通りです。ただ、我が国の 獣医学の成り立ちはあくまでも産業動物、公衆衛生が出発点であることを考えれば 結果が小動物臨床に反映されるかということは基準にはなりません。そして、臨床系の 研究成果が必ず現場で役立つものとも限りません。双方とも研究目的が違う所にあるわけですから、どちらがどうと単純に比較する事は難しいのではないでしょうか。 はなさん 本当にこの掲示板でもさんざん議論されその度に結論は出ない話題ですよね。でも、いろいろな人が何度も意見をかわすのは悪い事ではないと思います。 医師と獣医師を比べる時、まず共通しているのは両方とも「人間のための仕事」であるという事です。医療は言うまでもなく人のため、そして獣医療も(広く言って獣医学)人のためにあります。飼い主や獣医師自身の判断で治療をやめざるをえないことも、もっと言えば安楽死処置や殺処分などを行う事も十分ありえます。 小動物臨床に限って言えば、あくまでもサービス業であり、国で定めた規定や保障などは ほとんどありません。人医のような研修医制度もありませんし、専門科に分かれてもいません。新卒の獣医師は勤務先の病院で様々な診療科について勉強し、吸収しようとします。手術などはよほど症例数の多い病院でない限り、高度な手術の経験はできないでしょう。 多くの獣医師は開業後に「今まで診た事のない症例」をいくつも経験し、乗り越えていきます。 rr_vet先生も書いておられるように、言い方は良くないですが人医では「人間で失敗しないため」事前にブタなどで行う事も多い様です。 これほど医師と獣医師(小動物臨床に限りますが)は制度や成り立ちが違うわけですから、 やはり単純に比較する事は無理があるように思います。 それから、減らす努力が足りないと仰っていますが、日本の大学、研究機関、企業なども減らす努力はしていますよ。まあ、足りるとか足りないとかは個人の主観の問題かもしれませんが。 |
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