ハチさんへ。
今は仔犬は寝ていますか?
仔犬が起きたらまず「叩いてごめんね」とあやまってなぜてください。
仔犬はきっとハチさんにじゃれてきます。
それで仲直りです。

ここから大切なことを書きます。
生後2ヶ月の仔犬が人を噛むのは噛み癖ではありません。
仔犬はなんでも噛むのが当たり前です。それがスリッパでも新聞紙でも人の手足でも。
噛むことでそれがなんなのかを確かめて知恵をつけていくのです。
噛んでいいのかいけないのか、弱く噛むのはいいけれど強く噛むのはいけないとか、
そういうことをみんな歯の感触から覚えていくのです。
だから「噛んじゃだめだっ」と叱らないでください。
噛むことを制限するとどのくらいの力で噛むと相手が嫌がるか痛がるかを覚えられません。
それを覚えないと、将来ちょっとしたことで思い切り人を噛む犬になってしまう恐れがあります。
たくさん遊んであげて、遊びのなかでどんどん手を噛ませてやってください。
痛いときは感じたままに「痛いっ」と言えばいいんです。
それを繰り返すと仔犬は「あ、噛みすぎた」とわかるようになり、
「噛むと人は喜ばないんだなぁ、じゃもう噛むのはやめよう」と理解するようになります。

それともうひとつ大切なこと。
犬を叱らなきゃいけないときは、目をしっかり見て、言葉で叱ってください。
叩くのはいけません。骨折したり内蔵を傷つけたりします。

プラスチックのクシで思い切り頭を叩いたのですね?
仔犬の頭蓋骨は薄く柔らかいので衝撃はかなり強かったと思います。
頭の怪我は時間が経ってから症状が出てくることがあります。
目をパチパチしたり、涙目になってウルウルしたり、
頭をゆらゆら振ったり、手足がよろけたり、食欲や元気がなくなったり、
そのほか、すこしでも様子がおかしいと思うことがあればすぐに病院へ。