意見交換掲示板過去発言No.0000-200410-252
Re:凶暴なのか?普通なのか? |
投稿日 2004年10月20日(水)13時27分 投稿者 パールちゃん
ちまさんへ。 対処方法は海が好きさんやよしのさんが説明してくださった通りです。 <さりげなく、かわす>がポイントですね。 ただ、よしのさんが書かれた「ぶ厚い手袋をして」には私は異論があります。 仔犬には素手で接するほうがいいと思います。 人の肌をじかに噛む感触を覚えないと噛むチカラ加減を仔犬は学べません。 こちらの痛みをストレートに仔犬に伝えるためにも、手袋使用はよくないと思います。 「凶暴なのか?普通なのか?」の答は「普通です」。 さらに付け加えると、とてもいい子です。 人間が大好きで、人間とコミュニケーションすることを楽しもうとする仔犬なのですから、 家族の一員としてとても将来有望な子です。 成長過程の仔犬が人を噛むのはコミュニケーションです。 言葉がしゃべれず顔で表情を作ることができない犬は、仔犬時代にまず歯で自分の気持ちを伝えようとします。 「ねぇねぇ、遊ぼうよー」「楽しいよー」「うれしいよー」「それはいやだよー」 これらを表現する手段のほとんどが歯を使ってなのです。 歯を押し当てたり、くわえたり、噛んだり、ときにはギリギリと牙を立てたり、 前足の爪で引っかいたり、四肢でしがみついたりもします。 やられる側の人間にとってはかなり痛いことです。傷になるし、血も出ます。 でも、だからといって「ぜったいに噛んじゃダメ」とするのは仔犬の心と頭の成長を妨げます。 これから長い将来を人と暮らしていく犬になるためには、今の時期に遊びを通じて人を噛む経験をしたほうがいいのです。 そうすることによって、噛んでもいいときといけないとき、噛んでもいい相手といけない相手、 噛んでもい場所といけない場所、噛むチカラ加減、噛むのをやめる頃合、 そういうことをたっぷりと覚えて犬はオトナになっていきます。 ですから、人は、噛まれ放題ではなく、教えてあげなければいけません。 強く噛みすぎたときは「痛いっ!」と叫んでふりはらう、 顔に飛びついてきたら届かないように立ち上がって無視する、 この2つを家族みんなが実行するだけで、強く噛むのはだめなんだ、顔に飛びつくのはだめなんだ、じきに仔犬はそれを理解するようになります。 いちばんいけないのは、噛まれたときに人間がワーワー・キャッキャッと騒ぐことです。 それは「わーい、とっても喜んでくれてる。また、やろうっと」と犬に思わせることになってしまいます。 お子さんたちにはこう教えてください。 痛いくらい噛まれたら、「痛い!」と言って犬から離れて別の部屋へいったん行きなさい。 顔に飛びついてきたら、「ダメ!」と言って犬から離れて別の部屋へいったん行きなさい。 別の部屋で10数えてから、また仔犬のいる部屋へ戻っていいよ。 「コラっ!」や「痛いっ!」の大声を出して効果があるのは激しく噛んだ瞬間だけです。 じゃれている間はいくら大声を出しても効果はなく、かえって「あ、人間も楽しんでる」という誤解を犬に与えてマイナスです。 また、体罰もマイナスです。 体罰は犬をビビらせるだけでしかなく、何をしたのがいけなかったのかを教える効果はありません。 お子さんが赤ちゃんだったときを思い出してみてください。 泣いたりグズったりしましたよね? 新米ママのうちはその意味がよくわからなかったと思います。 でも、じきに、「あ、おっぱいが欲しいのかな?」「おむつを換えてほしいのかな?」とわかるようになったと思います。 赤ちゃんが泣くのと、仔犬が噛むのとは同じことです。必ず意味があるのです。 その意味を察してあげる想像力をもてば、子育て(仔犬育て)は苦痛ではなく喜びになりますよ。 |
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