獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200410-66

カルタさんへ
投稿日 2004年10月6日(水)09時52分 投稿者 りんママ

ただの犬飼いですが。

プロキオン先生の言うとおり、血液検査は、その時の犬の症状です。
興奮(=ストレス)していても、数値は変わります。食事の前後でも変わります。
もっと判りやすく言えば、血液検査で、肝臓や腎臓機能の異常値が数値に表れた時には、既に重症域になっていることが多いのです。

また、犬や猫など動物は、具合が悪いと言うことを隠しますから、
飼い主が普段から気をつけていなければ、見過ごすこともあるでしょう。
「いつもとなんだか様子が違う?」と思った時にはすぐ病院へ。です。

>肝臓や腎臓など内蔵疾患というのは 見た目で分からない場合が
>あるのではないのでしょうか?
>外的な異変は 毎日気を付けて接していると気づいてあげられることもあると思いますが、

いいえ、普段から犬の様子を良く見ていると、「あれ?おかしいな?」と思う事があったはずです。
水を飲む回数の増減、オシッコの色の変化や量の増減、動きが緩慢、黄疸の有無、皮膚や被毛の変化、咳などなど。

亡くなられたご愛犬は、フィラリア予防や混合ワクチンなどの病気予防はされていましたか?

例えば、フィラリア症の場合にも、肝臓は悪くなります。
この数年でフィラリア症でなくなる犬が減ってきているのは、良い薬が出ているからです。

フィラリア症についてFAQ
http://www.vets.ne.jp/faq.html

食事は、バランスがとれていましたか?
人の食べるものや間食など、手作り食の場合に栄養バランスが悪くてもいけません。

ですから、お話のように、肝臓がすでに機能不全の状態であれば黄疸など身体的な症状は出ていたと思います。

散歩道などで、除草剤などの掛かった草を舐めたり食したりで、急性の薬物中毒などは別ですけど。(これも口にさせないことで未然に防ぐことが出来ます。)

日頃の様子は、獣医さんには分かりません。
ましてや、病気になってからの診察では、健康な時点での数値も持ち合わせていないのですから、健康な時に定期健康診断を受けられることは良いと思います。

でも実際に身体の様子(触診)を見ずに、検査値だけで憂慮することはお薦め出来ません。

>内臓疾患などは どうやったら気づいてあげられるのですか?

腎機能を検査するのであれば、尿検査。
内臓疾患を見るのであれば、CT検査になるでしょう。

内臓疾患を危惧する前に、犬の衣食住環境に注意を払い、
普段から愛犬を触り身体の状態や様子をよく見知っていることが
結果、病気予防の第一歩だと私は考えています。

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