獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200411-25

マルチレス
投稿日 2004年11月5日(金)16時41分 投稿者 プロキオン

11月2日の matthewさんへ
「卵巣切除」「子宮切除」「卵巣および子宮の両方の切除」と3種類の方
法がありますが、卵巣と子宮の両摘出を実施するべきだと考えます。
帝王切開術があるからには、妊娠している子宮も取りあつかえるはずです
し、分娩当日までも手術対応は可能といえます。
ただし、望ましいことではないので、できるかぎりそれは避けるべきです。
8日が手術予定なのであれば、交配した可能性があることを病院に申し出
るべきでしょう。


11月2日の ゆみえさんへ
生理的現象ですから、我慢しきれるものではありません。いずれ、排尿し
ます。
むしろ、どこでどのように排泄させるかは、受け入れ側のホテルと相談し
た方がよいでしょう。ホテルだって、どこでもやられて良いということに
はなりませんので。


11月3日の みゃおみゃおさんへ
咳き込むことと去勢は、一般的には無関係と考えられます。キチンと病院
へ出かけて診察を受けることが必要です。


11月4日の ななさんへ
お書きになられている状態は、「臍ヘルニア」のことのように思われます。
腹壁を構成する筋肉や結合組織の一部が欠損して、皮膚の下に孔が開いた
状態です。
皮膚の下には、腹膜、腸間膜、脂肪組織等が触れることができます。時と
して消化管も出てきたりしています。


11月4日の クッキーさんへ
「前庭症候群」とのことですが、そのように診断されて現在治療中なので
あれば、私は意見を控えたいと思います。


11月4日の わらさんへ
私は、「乳び胸」に遭遇したことがなく、治療経験もありませんので、他
の方におまかせします。


11月5日の もんきいさんへ
舌の斑紋が、いつから存在したかが重要です。斑紋を持った猫には、それ
なりに遭遇します。
本来あったものなのではないのですか?
疾病だと御考えなのでしょうか? もし、そう考えているのであれば、ネ
ットで相談するのではなく、病院で相談するべきです。


11月5日の サラさんへ
下半身麻痺であれば、多くの場合、排尿中枢をやられていますので、自分
で排尿することはありません。飼い主さんが搾ってやるしかありません。

まず、「腎臓を圧迫している」とありますが、これは「膀胱」の間違いで
はないでしょうか?
腎臓を圧迫したりしていると、腎臓の機能まで損ないますし、意味のない
行為です。握りつぶしたりすれば、取りかえしのつかないことになります。
圧迫するのは「膀胱」であって、頭側からお尻側へ向かって、一様の力で
行います。これを誤っても膀胱破裂の原因となります。

また、「膀胱の皮がのびきっているので…」とありますが、これも記載間
違いではないでしょうか?
膀胱がのびた状態というのは、尿がいっぱいに貯留して膨満していること
になります。弛緩してダラーンとした状態なら、膀胱内部に尿はないこと
になります。
まるで、のびきってダラーンとしているように感じられるのであれば、尿
は貯留していないので、いくら搾っても排尿はありません。

膀胱がパンパンに張っているのに排尿させることができないという状態こ
そが問題とされるべきです。
このような場合というのは、おおまかに言うと、2つ原因が考えられます。
1つ目は、直腸内の糞塊です。これが、骨盤の狭い位置に進んで尿道を後
ろから圧迫して排尿を塞き止めてしまっている場合です。この時の直腸内
の糞塊は外からでは、なかなか触知できませんので、気がつかないことが
あります。
もう1つは、お尻や尿道口付近を引きずってしまうために膀胱炎や尿道炎
を引き起こしている場合です。この炎症によって尿道痙攣が起きていて、
尿道の狭窄や閉塞が生じていることが考えられます。
# 尿石症・尿砂粒症で尿閉が起きているのと同じことになります。

直腸内の糞塊は、食べている以上は致し方ありません。排泄されるのを待
つか、除去するかです。
尿道炎や膀胱炎に起因するものは、とにかく治療して炎症をしずめるよう
にするしかありません。その後は、予防できることですので、予防に努め
てください。

膀胱側の排泄口というのは、比較的早く麻痺してくれますので、7〜10
日くらいの期間、頑張って強制排尿を続けていれば、相当に抵抗感はなく
なります。
これ以降の時期に膀胱を搾って排尿させるのに抵抗が生じているというの
であれば、まず尿道側に問題が生じていると考えて良いように思います。
注射針や翼状針によって、膀胱から直接排尿させながら、尿道炎の治療に
専念するのがよいでしょう。
私のところでは、飼い主としては自分で搾れるだけ搾るを 何回も繰り替
えして炎症の治療を継続しました。今では、原因が分かっているので、療
法食のみを食べさせて尿のPHをコントロールして予防しています。


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