意見交換掲示板過去発言No.0000-200411-89
やっぱり思い違いをしていると思います |
投稿日 2004年11月11日(木)17時17分 投稿者 プロキオン
>M−Aさん すでに、あなたは「前者の轍」を踏んでしまっていると思います。 何故、院長先生は、あなたを始めとするスタッフに当り散らすのだと思い ますか? 獣医師が全ての疾病や怪我を治せると考えていることがすでに誤りなので す。 治るはずなのに治らない、良くなるはずなのに良くならない。思うように 事が運ばないから、イライラしてしまうのではないでしょうか? だから、 周囲にいるスタッフに当り散らすことになっているのではないかと思うん ですよ。 獣医師では、全ての動物の疾病を治すことはできません。治す事が可能で あると思っていることが、すでに思い上がりなのです。 ですから、すでにM−さんは、A院長先生の轍を踏んでいるんです。 これは、以前にもこの掲示板に書いたことなのですが、私の師承は、「 動物の7割は自らの力で治っていく、獣医師の力など必要としていない。 あとの2割は、自分の力だけでは足りない、獣医師の助けを必要としてい る。残りの1割は、獣医師にかかることによって、かえって悪くなってい く。」と言いました。 そして、この言葉の後に、「だから、どうか君たちは、自分の力で治ろう としている動物達の足を引っ張るような獣医師には、ならないでくれ。」 と話を結びました。 実際、師承の院長先生のおっしゃるとおりでした。 治るものは、治ります。獣医師は動物を治しているのではなく、動物の手 助けをしているにすぎません。手助けであれば、AHTさんを始めとする 病院スタッフの誰もの等しく貢献しているのです。獣医師だけが偉いわけ ではありません。 貢献しているというのであれば、飼い主さんには病院スタッフの誰がそれ を上まわっているといえるのでしょうか? 偏に、専門的な技術と知識を有しているだけのことなのです。いかに、患 者に対して、尽力できるかなのです。 先に言ってしまいますが、思い上がっていたら、それは無理ですよ。 人間は自らの力の不足を知っているものこそが、努力するのです、足りな い分を少しでも補おうとして頑張るのです。 それこそが、「獣医師の人間性」であって、その過程において、誰彼の人 間性云々と愚痴を言っていても、何になるのですか…。 神様は、頑張りません。死んだものでも生き返らせることができるのです から、頑張る必要はありません。 不完全な人間だから、努力もするし、頑張りもします。これでよいという 到達点もありません。一歩でも多く前へ進むだけです。 私は十何年、診療をしてきて、師承の伝えてくれた言葉以上のものを見い 出すことはできません。 名声や設備が、「名医」なのでしょうか? M−Aさんの病院選びの基準 からして、私には疑問に思えます。伝えるべき精神(こころ)をもたない 方ばかりを師事してしまってきているように受け取れます。 いかに、メス捌きが上手でも、精神(こころ)のないメスであれば、他人 はついてきてくれません。 M−Aさんは、今の勤務先の院長先生(今の勤務先だけでなく、過去の勤 務先についてものようですが、)の人間性を批判されていますが、内部の 事情によって批判することが、日本の社会に馴染みません。 それこそ、自分が一人前になってから、「ああ、そういえば、こんなこと もありましたっけ」と口にして、納得してもらえるのです。 今、それを口にしても、未熟な若者の愚痴としか、受け取ってもらえない のが関の山なのです。言ってしまえば、周囲からの自分自身の評価を下げ るだけです。 だから、「師、師たらずとも、弟、弟たるべし」なのです。 それに、また加味する点がありまして、自分の勤務している動物病院の内 状をぶちまけて、文句をいうのは、辞めて欲しいのです。 内状暴露は、なにも「意見交換」に限ったことではないのですが、見てい て気分がよろしくありません。内部告発のつもりがあるのなら別の形でお 願いします。 「動物病院」という船に乗り合わせた乗客の耳に届くところで、船員が、 この船の船長は変だ。船長を努めるべき人間ではないと、話をしていたら 、乗客は不安になります。 院長先生、個人の人間性を問うているということなのでしょうが、あなた は、すでに獣医師なのですよね? 獣医師であれば、自分の感情よりも「 獣医師と飼い主さんの信頼関係」を優先しなくてはならないことは理解さ れていますよね。 憤懣やるかたない気持ちは、おありなのでしょうが、それをあまり引きず らない方が良いと思います。すでにプロフェッショナルの道を歩んでいる のでしたら…。 そして、私に今回のレスを書かせたのは、あなたの次の一言でした。 >私はそんな獣医師を日本では見たことありません。 あなたは、70歳? 80歳? M−Aさんの年齢がいくつかは存じま せんが、まだこの台詞は、早いでしょう。 見た事がないと言われる中に私の師承や同門の先生達、知人の先生達が含 まれているのであれば、私は抗議しなくてはなりません。 まだ、修行中の身であれば、もっと謙虚になられた方がよろしいでしょう。 「見たことがない」とは、今まで会われてきた獣医師の先生方をみんな見 下していることになります。 それは、あまりに失礼でしょうし、あなたの人間性、医療水準がどれほど のものかという反感を買います。 獣医師の世界では、1人おかしな先生が存在すれば、業界内では、「あの 人は誰の弟子?」ということになります。 師承の名誉を汚すのには、不出来な弟子が1人いればよいのです。日本に はさまざまな分野でスペシャリストと呼ばれる獣医師が存在します。その 名声を慕って門下生となるべく、学生さん達は、在学中から足を運びます。 そのような獣医師の卵達で、1回も叱られないで済んだ者はいないはずな のです。 叱られる理由も次元も違うとおっしゃられると思いますが、「無理編に げんこつと書いて、兄弟子と読む」という世界も我が国には存在します。 つらい思いを体験しなくては、一人前になれないと言っているのではあり ません。つらい体験をせずに一人前になれれば、それはその方が良いでし ょう、たぶん。 でも、辛い思いや酷い体験をしていれば、それだけ他人や患者さんのこと を思いやる心も育ちます。必要なのは、自分の体験をどれだけ心の糧とす ることができるかでしょう。それが、M−Aさんに求められている人間性 なんじゃあないでしょうか? |
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