意見交換掲示板過去発言No.0000-200507-219
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投稿日 2005年7月30日(土)17時18分 投稿者 プロキオン
7月28日の JKさんへ 小鳥自身は、哺乳動物よりも体温が高いので、哺乳動物と共通の細菌で あれば、繁殖しにくく化膿性の炎症は少ないと言われています。 が、しかし、鳥類に特有の疾病(とくにウイルス病)であれば、その限 りではありません。 確かに健康状態が良好であれば、自身の免疫がかなりの部分を守ってく れておりますが、どこまでという保証はありません。 保証といえば、「健康診断」そのものが、「健康証明」でも、「健康保 証書」でもありません。健康診断をしていても、翌日に病原体の感染を うけることもありますし、極端な話しでいけば、病院から帰宅して、そ の直後に脚をひっかけて骨折したりすることもあるわけです。 「健康診断」というのは、ある一時点の状態のチェックでしかありませ ん。本当のチェックは、毎日の日々において飼い主さんが実施している のです。 その情況に応じての「健康診断」でよいと私は思いますよ。 7月28日の みゆちさんへ パスツレラ菌については、「人畜共通感染症」にとりあげられているこ とが多いので、気になったのかと思いますが、この細菌は別にペットか ら人へ感染するというのではないのです。 人間にも当然常在しています。気道や呼吸器の粘膜に健康な動物でも、 人間でも分離しようと思えば、分離できるのです。豚において、ヘモフ ィルス肺炎を起こしている豚から、ヘモフィルス菌を分離しようとする とよくパスツレラ菌が培地の上で遊走してしまって、本来の原因菌の分 離をじゃましてくれたりします。発育もこちらの方が、特殊な栄養を要 求しないので、ブワーっと発育してくれます。 多少なりとも細菌とつきあいがある者であれば、珍しい細菌とも思いま せんし、動物から感染するのを問題視するのよりは、人間から人間への 感染の方が起こりやすいです。(細菌が人間の細胞に馴染んでいますか ら) そして、他人から移されるのよりも、自分自身が体調を崩してし まって、今いるパスツレラの増殖を許してしまうことの方がなお可能性 としてはありえることでしょう。 動物と行き過ぎた過度の接触をするなということであって、パスツレラ そのものについては、動物を犯人とする考え方はむしろ不自然です。 7月28日の かっぱさんへ クレアチニンとBUNは、由来がことなりますから、記載のようなこと は当然あります。 腎臓が頑張って、BUNが上昇しないようにしていることもありますが、 BUNとクレアチニンの比率を見てみたらいかがでしょうか? その数値で、「腎前性」「腎性」「腎後性」と分けられますが、尿砂粒 症のような場合は、「腎後性腎不全」を起こすことがありますので、ク レアチニンの割合が高くなることも不思議ではありません。 現在、治っているような表現ですが、腎臓にはその数値に相応するダメ ージがあるということになるのではないでしょうか。 7月30日の うさぎちゃんへ 「ウサギ専門病院」というのは、国内には1つしかないはずです。専門 病院でないと駄目ということであれば、そちらへ行くしかありませんが、 まず、大抵のウサギの飼い主さんは、ウサギも診療対象ですよという病 院へ行っているはずですよ。 まず、行動を起こすのが第一にやるべきことです。 ウサギの眼球の突出というのは、多くの場合、臼歯を検査してみる必要 があります。臼歯の根先に炎症があって、そこからの細菌が眼窩の奥に あるリンパ組織に炎症を引き起こして、膿瘍形成等から、外の方向へ押 し出されてくるという現象があります。 ウサギはとても広い視野を持っており、そのために眼球が側面に位置し かつ突出しやすくなっている動物です。 というようなことが、ウサギに関連する本には、記載されていたりしま すので、ウサギを診療する気がある病院であれば、診なければならない ポイントは承知しているはずです。 「天下の奇病で、なにがなんだかわからない」ということにはならない と思いますよ。 |
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