意見交換掲示板過去発言No.0000-200601-100
re: 獣医師に・・・ |
投稿日 2006年1月12日(木)11時23分 投稿者 プロキオン
この質問もよく繰り返されますね。「動物よくある相談」という定番質問の回答集の 方を御一読ください。 こういう質問の背景には、誤解や偏見があるようなのですが、まず、「実験」という 単語は頭の中から捨てたほうが良いです。 動物の体の仕組みや生理を学ぼうとしないで、何をするつもりなのでしょうか? 玩具ではないのですから、現実にメスを持ってから、「ああ、初めて見た」では、動 物も飼い主さんも大いに困ってしまいます。 また、獣医学の出発点は、家畜を人間のために有効に活用するためがありますし、公 衆衛生分野においても、人間の安全のためにあるのが、獣医学です。この点は、獣医 師志望の方の多くが、忘れているというよりも、知らずにおります。 私が大学を卒業した頃は、小動物の診療に進む者は1割かせいぜい2割にすぎません でした。昨今では、卒業生のおよそ半数が、小動物の診療を志すようです。 獣医師から見れば、「なんと5割も」ですが、一般の方から見れば、「たった、5割 しか」ではないでしょうか。 それだけ臨床の道へ志す者が存在しながら、実際に診療に携わっている獣医師の数に 大きな変動がないのも、この業界の特徴とです。新たに加わる者と、辞めていく者と の数に大差がないということになりそうです。 そういう厳しい世界ですので、大学に定員がある以上は、現実を直視できないようで あれば、他の志望者に大学の席を譲ってあげてもよいのかもしれません。 大学に定員があれば、そこには入学試験が存在します。どんな勉強と尋ねられれば、 英語、数学、物理や化学という入試教科以外に、なにがあると言えるのでしょうか? 厳しいことを言われてしまったと受け取るかもしれませんが、私は厳しい発言をし ているというつもりはありません。第三者が冷静に考えてみれば、ものすごく当た り前のことを言っているのにすぎません。 もし、反発の気持ちがわいたのであれば、それを糧に勉強に頑張ってください。 |
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