意見交換掲示板過去発言No.0000-200602-340
re: 獣医師になりたい。 |
投稿日 2006年2月28日(火)11時59分 投稿者 プロキオン
獣医師になるためには、獣医学科のある大学に入学して、卒業後国家試験を受験して 合格しなくてはなりません。 最初の関門である大学入学には、「学力」と「学資」の壁があります。大抵の獣医師 志望者の場合は、「学力」の方で、この壁を越えることができません。圧倒的に多く の志願者がこちらで涙を飲むことになるのが普通なのです。 ですから、学資の方でということだとちょっと気の毒ですね。 1、あらゆる奨学金制度を申し込む。 2、学資ローンを組む。 3、社会人として、自己資金を蓄えてから、再度チャレンジする。 というところでしょうか。 私も大学時代には、奨学金のお世話になりましたし、卒業後、公務員生活を経て開業 するときには、親からの資金援助は1円も受けていません。 両親には両親の生活があって、苦労してきているのを見てきていますし、自分が好き で選んだ道ですから、親は居てくれればよいのであって、頼ろうとは考えませんでし た。 大学の先輩にあたる獣医師がいるのですが、その方の場合は、在学中に母親が亡くな ってしまい、葬儀の際にも泥棒に入られ、父親がガックリときてしまって、学費が続 かなくなってしまいました。 本人は大学を中退する覚悟を決めたのですが、妹さんが「お兄ちゃんは辞めないで、 私が辞めるから」と言って、高校を中退されて働きに出られました。 先輩は、妹さんのおかげで大学を卒業することができましたが、高校を中退させてし まったということで、ひどく負い目を感じておられて、「妹を嫁に貰ってくれる人が 出てくるまでは自分は絶対に結婚しない」を口にされていました。 その妹さんがお嫁に行って、先輩もお見合いをされて、ようやく結婚しました。結婚 された相手の女性というのも苦労されていた方で学歴はやはり中卒で準看として働い ていた方です。「妹は、もう○○に任せたのだから、今度は他の誰かを自分が幸せに してあげなくては」が、そのときの言葉でした。 大学は確かにお金がかかります。それでも、お金の問題であれば、道は開きようがあ るように思います。 家族は当てにしたり、利用したりするものではなく、助け合い庇いあうものです。 結婚式の際の両親への言葉で、お嫁さんは、「修学旅行に行けなくて、とても悲しく て泣いてばかりいたけど、それがお父さんやお母さんをどれだけ傷つけたかと思うと 大変申し訳なかった。その時はただつらくて悲しくてだったけど、今なら、子供を修 学旅行に行かせてあげる事のできなかった親の気持ちの方が何倍もつらかったのだろ うと…」その後に続くはずの言葉はあったのでしょうが、それ以上は続けることがで きませんでした。 私は本当に良い結婚式だと思いました。だから、たぶん、私は人間関係に恵まれてい るのではないかと。 |
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