獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200604-90

麻酔について..補足2
投稿日 2006年4月12日(水)17時57分 投稿者 V

まず、
「ケタミンがなければ安全な麻酔は無理」...
なんでもかんでもケタミンを使うべきと受けとられたのなら、
確かにそれはおかしいと思います。ただ、ケタミンが
使えるようにしておくことは安心?かと思います。

また、
ましてや、獣医師ではないと明記しておられる方に対して、
麻酔法を教えろ、とは無理難題ですね..もっともだと思います。
なお、「もし、教えてもらえるなら
実際その病院でつかってる麻酔薬(法)を
教えて頂きたいのですが..」というのは、その病院の先生に
今一度なんという麻酔薬を使っているか尋ねて頂いてそれで
もし、教えてもらえたらこちらに教えて頂きたいということです。
実際、ケタミンは使ってないと教えてくれた先生ですので
そういうことを尋ねても教えてもられるのかな〜と思いました。
飼い主さんに麻酔を変えろと先生に言えということではありません。
ここで、また補足なのですが、選択すべき(される)麻酔法というのは、
患畜の立場・飼い主(保護者)さんの都合によっても変わるかと思います。

そして、
「筋肉注射できる比較的強い鎮静剤で拮抗剤のある薬を使うと思います。
ただ、それは比較的危険な麻酔法だと思います。」というところについては、
あえて商品名を出さなかったので解りにくいかと思いますが、意図するところは
筋肉注射で比較的強い鎮静効果(=不動化)が得られる薬があり、
そしてそれには拮抗剤がある。ただ、その薬だけで導入(麻酔のための前処置)を
するのはケタミンと組み合わせて使うより徐脈などの副作用が出やすく
より危険である(と思う)ということです。決して、
「拮抗薬のある鎮静剤」=「強い薬」ということではありません。

最後に、
ケタミンの麻薬指定は、世界的な情勢をみても致し方ない決定ではないかと、
私も思います。そこで、ここで投稿した主旨は前にも書いたように、
それにより多くの動物病院で麻薬を取り扱うようになることになるかも...
ということを一般飼い主さんに知ってもらうということです。決して、
場違いということはないと思っています。また、なぜケタミンという薬が
麻薬となると、より多くの動物病院で麻薬を取り扱うようになるのか..
その理由を麻酔について言及しながら述べているだけです。
もちろん、麻酔法について勉強したければここは場違いだと思います。
ただ、自分なりに勉強し経験したことをもってケタミンを使えるように
していた方がいい...その理由を述べているだけです。
ケタミンを使わないでより安全な麻酔・鎮痛ができるということが
解れば..というのはあくまでも一般論?で、ケタミンのことを
勉強すればするほど捨てがたい薬であるという事が解るのではないかという
ある種の皮肉?です。多少の手間を惜しんで?ケタミンを捨て去ることはない、
と私は思います。

やはりこれから麻薬を取り扱う動物診療施設が増えてくると思います。
そして今の時点で、動物医療において麻薬の使用についての
実質的な制約(使用ガイドラインというのもない)はない(と思います)。
このことの是非をできれば一般飼い主さんにも考えて頂きたかったというのが
この場での発言の主旨・目的です。ということで、
結論として、“ケタミン問題”がぜんぜん問題ないということであれば
それはそれでいいんですけど....でも、我が国の(小)動物医療に
携わりその実情をそれなりに知っているものとして、
本当に大丈夫???って思ってしまいます。
ケタミンを麻薬指定するのは結構だけど、なにか事前・事後対策が
あってもいい、あるべき...と私は思っています。

他、なにか不明なところ・解りにくいところがあったのらご投稿願います。

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