意見交換掲示板過去発言No.0000-200606-11
reみぃこさん |
投稿日 2006年6月1日(木)15時51分 投稿者 はたの
動物(ヒトも含む)の行動のかなり部分は、状況全体を判断してではなく、事象のある一面だけが刺激となり、それを受け取り、行動をとり、その行動の結果が次の刺激になり・・・というようなドミノ倒し式の連鎖反応になっています。複線化されていたり安全装置があったりもしますが、最初のスイッチだけ押すと一連の動作が自動で行われる「シークエンス」になっているわけです。 新生児に対する母ネコの主たる行動には、舐める、前歯で噛む、吸い込む、があります。 ドミノ倒しがうまく働いていれば、新生児を包んでいる膜を吸い込んで前歯で切って、そこから吸い込み、舐めることで取り除き(食べる)、子が泣くと吸い込む行動と噛む行動はスイッチオフになって・・・とうまく働きます。 あるいは胎盤からへその緒を吸い込みつつ食べていって、母ネコの鼻が子の腹についたところでスイッチが切れればokです。 時にちょいとやりすぎてしまっても、子供の悲鳴で緊急停止、という安全装置も組み込まれています。 しかし、どこかで食い違いがあり、かつ、(死産や仮死状態、弱い子などの理由)で子が泣かなければ、腹まで食べてしまうことになります。 どこかで食い違いがあり、子は鳴いたが、親がそれを緊急停止指令として受け止められなくても食い続けてしまうことになります。 トラブルがいくつか重なるとそういうことも起きるわけです。 そしてそのトラブルは、刺激発信サイド(子猫が鳴かない)、受け取るところ(たとえば耳が聞こえない−−実際には音だけではないはずで、耳が気こなければ常にトラブルになるわけではありませんが、たとえとして−−)、受け取った刺激が正しい行動を起こさせない、のいろいろな段階で生じ得ます。 不安/安心の軸も、全体に対してなんとなく影響するものではありません。隠そうという意図のもと、間違って食べてしまう、なんてことはないのです。必ず、鍵となる部分があります。 とはいうものの、ネット越しですと、その鍵となる部分を特定するのは困難です。 時にはボタンの掛け違いも起きるし、その中にはまれに、途中で気づいて訂正することもできずに一段ずれたままシャツの下までボタンを止め続けてしまうこともある、というところでご納得いただく他ないでしょう。 なお、この機会に、できれば室内飼いへの移行をお勧めします。 また、ネコの社会構造にはいろいろあるので複雑なのですが、潜在的には、オスネコは子ネコを殺そうとする傾向を持っています。そのあたりにも一応ご注意なさることをお勧めします。
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