意見交換掲示板過去発言No.0000-200606-259
血管肉腫 |
投稿日 2006年6月20日(火)19時06分 投稿者 プロキオン
血管肉腫は、血管の内皮細胞に由来するため脾臓とか肝臓に多く発生する頻度が高いの ですが、それでも血管のある部位であれば、全身のどこに発生してもおかしくはありま せん。それでも、私の理解では、脾臓や肝臓による発生で、失血による貧血というのが 主な臨床症状であるということになります。 それでも「血管肉腫」という明確な診断名が返ってきているのであれば、病理学的な確 定診断が実施されているということになるのでしょう。「血管周皮腫」との混同ではな いですよね。 皮膚における発生の場合は、少し柔らかな腫瘤として認められ、赤黒く血液が透けてみ えるような感じがあるかと思います。 5cmの大きさの腫瘍に対して、30cmの範囲での切除ということのようですが、こ の切除範囲は、少し大きくも感じますが、癌ではなく肉腫であれば、それだけ用心深く マージンをとるということも考えられないことではありません。したがって、すべての 腫瘍を一度に切除することは現実的には無理でしょう。いくつかのステップに分けて実 施されるべきかと思います。 もっとも、こんなことは当然主治医の先生が考えておられることと存じます。 さて、長い前置きになりましたが、あんじぇりぃさんのレスに「犬の医療と真摯に向き 合う」ということばが出てきましたが、真摯に向き合うとは、私の考えでは「病気から 逃げない」ということになると考えています。 当該犬の治療として効をなさなくても、治験を積み重ねていくということになるかと思 います。ただ、これは各人の置かれた立場がありますから、同じでなければならないと いうこともないし、その必要性も主張いたしません。 一般論から言えば、飼い主が楽になるための処置は「安楽死」とは呼べませんし、逆に 飼い主さんを潰してまでも治療を強制するわけにも行きません。 しょせん、その場に居合わせていない者に飼い主や主治医の選択の「是非」を判断する わけにはいかないでしょう。 「自分であれば…する」という意思の確認でしかないと思うのです。どちらが正しいと 結論をだすべきものでもないし、出せるものでもないのです。 受け止めるべきは、賛成でも反対でもなく、いっしょに考えてくれる人達がいたという 事実だけだと思うのですが。
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