意見交換掲示板過去発言No.0000-200608-97
黒猫飼い人さん〜水について〜 |
投稿日 2006年8月14日(月)00時50分 投稿者 山下 貴史
黒猫飼い人さん、けりーずはうす先生、こんにちは。 飲み水については、まだ人でも犬猫でも結論は出ていないと思います。 ただし、一般に処方食や市販食は水道水を与えることをベースにして作られていて(個人的には、欧米と日本の水は違うのにそれでいいのか?とも思うのですが。)、より適切にコントロールするために「ベストは普通の水道水」というのが現在の考え方です。そういう意味ではアルカリイオン水はあげてほしくない(あげることで良い情報のない)水になります。 尿がアルカリ性になるとストラバイトというタイプの結晶(尿石・尿砂粒)を作りやすくなりますが、けりーずはうす先生のおっしゃるとおり普通は、体のpHに影響を与えないと思います。むしろ、持続的な満腹(空腹時の短縮)や植物性食、尿路の感染などが主な尿のアルカリ化の原因です。そこに水を飲まない(尿が濃くなる)とか、高ミネラル(結晶の原料)とか、膀胱のつくりなどの異常とか、体質とかが原因になって尿中に結晶を作りやすくします。 しかし、最近は水素溶解水などの活性酸素を除去できる水が人のアトピーや動物の腎疾患や椎間板疾患・皮膚疾患を中心に医療サイドで利用されたりしておりますから、これから変わってくる分野なのかもしれません。反面、怪しい水も多いのですが・・・。 また、今回の黒猫飼い人さんの猫さんは7歳ということで、腎疾患も出やすくなる年齢に入ってきていますから、定期的な尿検査で結晶の有無の確認と尿比重による腎臓の評価を適切な間隔でなさることのほうが重要です。また、尿石症も腎不全もお水をできるだけたくさん飲んでいただくことで予防にもなりますので、水道水でよいので水の温度・新鮮さ(新しいのがいいとは限らなかったりする)、入れ物の大きさや素材、水入れをたくさん置いてどこにいても水を飲めるようにする、流れる水が好きならそういうところをこしらえてあげるなどの工夫をしてもよいかもしれません。
|
|
|
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」 ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴) サポーターや広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)、 多くの人々に支えられています。 獣医師広報板へのリンク・サポーター募集・ボランティアスタッフ募集・プライバシーポリシー 獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。 @mukumuku_vetsさんをフォロー
Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved |