生活の保証というものは、誰にもできないと思います。お父さんは、サラリーマンです
か、それとも自営業ですか？
サラリーマンであっても、本人は真面目に仕事をしていても、会社が倒産することはあ
りますよね。公務員であっても絶対の保証はありません。自営業であれば、毎日、明日
があるのかを心配しなくてはなりません。それでも、みんな　なんとかやってきている
のではないかな。
私自身も公務員を辞めて臨床の道に進むと言ったときは、親にはずいぶんと反対されま
したよ。

さて、研究室ですが、どの大学にもあります。あるというよりは、無ければ話になりま
せん。
そこで、自分の好きな研究ができるかと言うと、できるとも言えますし、できないこと
もあります。学生としての研究室への入室は難しくありませんが、生計をということに
なると、まず、大学の職員として採用されないとなりません。採用されても、研究テー
マというのは、おおよそ、その研究室によって受け継がれていますから、そちらが優先
されます。研究室を選べば好きな方面の研究はできるかもしれませんが、偉くならない
と自分の好きな研究テーマとはなりません。
好きな研究室に空きがでるかどうかは、学生のうちからじっと様子を伺っていないとな
らないと思いますよ。つまり、チャンスはあるかもしれないが、保証はないわけです。
これは獣医師の仕事で生計を立てていく保証がないと言われたのと似ています。

でも、ここで考えて欲しいのは、では、どのような仕事なら保証があるのかということ
です。最初から保証付きの仕事ってなんなのでしょう。もし、あったとして、それがや
りたい仕事かどうかの保証がないですよね？

どのような仕事であれ、まずはやりたい、やってみるから始まることのように思います。