意見交換掲示板過去発言No.0000-200609-57
re: 弱っている猫のワクチン接種 |
投稿日 2006年9月5日(火)17時32分 投稿者 プロキオン
おっしゃられているとおり、たとえ室内飼育であっても感染症に罹患することはあると 思います。 >ワクチンは弱っている猫に接種すると、逆に発症してしまうと知ったのですが、 そんなことはないはずですよ。わざわざ、猫を弱らせたり、病気にしてからの接種試験 はしていないと思いますが、安全性試験は実施されていないと認可がおりません。 ネットの中では、ときおりワクチンで発病してしまったというような発言を目にするこ とがあるようですが、大抵のものは、潜伏期の個体だったりということのようです。 >乳腺腫瘍で肺転移、自壊、悪液質、貧血の15歳の老猫というコンディションではリ スクが高すぎるでしょうか? 問題は、こちらですね。すでに肺への転移が確認されているのであれば、最終的な転機 も、その時期も徐々に明らかになってきていると考えられます。 とすれば、ワクチン接種の目的というのは、その最終転機までの感染症の予防というこ とになると考えられます。このような場合であれば、時計を見ながらの判断ということ になりますから、一般論としての考えである必要はありません。 感染症の流行が身近にあったりするのであれば、衰弱している個体であれば、なおのこ と守ってあげる必要もありますが、感染症がまったくないのであれば、ワクチンにはこ だわらなくでもよいかもしれません。 判断がつかないような場合であれば、とりあえず接種しておくというのもありなのです が、むしろ、そのような猫である場合、期待どうりの免疫抗体が上昇してくれないとい うケースもありえます。 ワクチンを接種したら発病してしまったというのではなく、ワクチンを接種しても感染 を防止できる程の免疫が得られなかったというケースです。 今、私は「感染を防止できる程の免疫が得られなかった」と書きましたが、元々、猫の ワクチンは「感染を防止するタイプ」ではなく、「感染しても病気を軽くしてくれる」 というタイプのワクチンです。 「言葉のあや」で、そのように述べています。
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