獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200705-44

Re:噛み付いてくるうさぎについて・・・・
投稿日 2007年5月6日(日)20時29分 投稿者 チーママ

こんばんわ ただのウサ飼いですが。
咬みつきウサギさんですね(^^)
アーツさんのご家族にとっては脅威の的になりつつあるわけですね。

K君はお年頃になったのですよ。順調に成長しているんです。
早くて6ヶ月遅くとも10ヶ月くらいになると、多くの男の子は「僕は偉いんだ!」って自己主張を始めます。
野生においては、そろそろ交配が可能で自分の縄張り作ろうとする時期なのですね。
ウサギさんはメスもテリトリーを持ち(でないと餌が食べつくされちゃいますから)、いくつかのメスの縄張りを包括する形でオスのテリトリーがあるようです。
(ですから、基本的にウサギさんは個別飼いです)
このテリトリーは厳格なものではなく、ゆるいテリトリーと思ってよいようです。
(ですから、気の合うウサギさんなら同居も可能)
若いオスは自分のテリトリーを持つためにも、この時期自己主張をします。
感じとしては、人間の幼稚園生くらいと思えば分かりやすいでしょうか。
「○○マーーーン!」って戦隊ごっこをやったりして、自分は強いんだ!ってことをやりますね(^^) その傾向が強い子もいれば、あまりしない子もいます。
そしてこれは大人の自己主張とは違って、周囲をうかがいながらの自己主張。
どこまでやって良いのか、様子を見ながらしています。
幼稚園児がおもちゃを振り回して、周囲がどこまで許してくれるか。
まねっこのウチに、ルールを教えなくてはなりませんね。

と言うわけで、K君のリビングの糞の撒き散らしは「ここもぼくのばしょだぞ!いいな!」って意思表示だと思います。(ですから、リビングのウンチはマメに片付けてください)つまり「○○マーン」ってやっているわけです。だから気が大きくなり、夢中になると興奮してきます。
そして、ゲージの中は「ここはボクのお城だ。勝手に入るな!」です(^^;; 
だから、侵入者には咬みついてきます。
特にウサギさんはホウキを目の敵にする子が多いようです。
これが、ひどくなるとゲージに手を入れただけで、咬みつかれます。
「咬む=ボクの方が強いんだぞ。勝手に入るな。ボクの場所から出て行け」で、ここで人間が引くと「ほら。ボクは強いんだ!」になってしまうわけです。

では叱ればよいのでしょうか? これも程度問題ですが、しない方が良いと思っています。
ウサギさんにも色々なタイプがいるわけで、叱った時に
1)この時期までに飼い主との信頼関係が十分結べている、あるいは素直な子なら、いけないんだと覚える
2)気が強い子なら、ますます反抗してくる
3)とても臆病な子なら、人が怖くなって、ますますビビッて咬むようになる
と言うわけです。

ではどうすればいいのか。
今までのウサギ掲示板の皆さんのお話では、
「誰に食べさせてもらっているんだ。飼い主はコッチだ」と遠慮をしないと言うのが、一番大切なことのようです(笑)
次にお勧めしているのは、大声で叱らない。叱る時は名前を呼ばない。
「名前=叱られる」という悪いイメージを付けないためです。ほめる時は、名前を連呼。
同じく、悪い時からとゲージ入れない。「ゲージ=嫌なところ」になります。
ウサギは大変頭の良い動物です。犬さんほどでなくとも、ネコさんに近いです。
ウサギ専門の先生のお話では「ヒトの1歳から1歳半位の知能はありそう」でした。
私としてのお勧めは、まずは怖がらずに断固としてしっかり抱いてしまう。
当然暴れます。おとなしくなるまで放してあげない!です。(骨折に注意)
抱いている間は、静かに話しかけます。
「どうしてそういうことするかなぁ。いけないでしょう。K君はイイコなんだからね」
おとなしくなったら「K君はいいこねぇ」とほめまくって、おろします。
最初は拗ねるでしょう(笑) ウサギの男の子のプライドは高いのです。
(ですからGちゃんの目の前では叱らないように。)
でも根気良く続けると、飼い主にはかなわないとわかってくれます。
そしてこれが出来ると、大変物分りの良い、と言うかヒトの言葉が分かるウサギさんになると思いますよ(^^)
性格的にきつくて、どうしても無理な場合は、去勢も考えます。
絶対とはいえませんが、自己主張の衝動が弱まる分、折り合いも付けやすくなります。
またそれほど強い性格の子だと、一生ストレスがあるわけですので、ウサギさんもつらいと思います。
少しでもお役に立つと良いのですが。楽しいウサライフをお過ごしくださいね。
何かありましたら、下記ウサギ掲示板にもお越しください。
http://www.vets.ne.jp/bbs/classic_c_1500.cgi

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。