意見交換掲示板過去発言No.0000-200707-134
Re:チックについて |
投稿日 2007年7月19日(木)11時55分 投稿者 プロキオン
Tic というのは、頭頚部、顔面、四肢、体幹等の筋肉に見られる不随意の痙攣ということになると思います。 これは、意識障害や知覚障害を伴わず、椎体外路系の異常に由来するとされています。 臨床的には、多くの場合ジステンパーに関連して遭遇することとなりますし、犬ジステンパーにおける間代性痙攣を同義語として用いることも広く行われていることとなります。 >ジステンパーの後遺症としてしか起こらないのでしょうか? ジステンパーがあって、チックという用語があったのではなく、チックという用語があって、ジステンパーにも用いられたのではないかと思います。私は、「チック様症状」という言い方で教わりました。 「後遺症」という言い回しは、本来は正しいと私は考えていますが、実際には神経型ジステンパーの発現時に唇の周辺がピクピクしていたり、唾液が飲み込めなかったりと、いきなり犬が倒れる前駆症状として出たりしますので、感覚的には「後遺症」とは言いがたいときもあります。 (ウイルス感染からの時間経過や発生過程を考えると「後遺症」と言えそうですが) >ほかの病気でもチック症状が出るときはありますか? 人間の方の舞踏病なんかの記述をよむとこれと似たようなことがあるようです。全身性または、局所性の間代性痙攣であって、不随意にかつくりかえされるようなものであれば、「チック」もしくは「チック様」と表現しても、あまり差異はないように考えます。 >また、その場合どうして起こるのでしょうか?教えてください。 犬においては、やはりジステンパーとの関連がまっさきに疑われますから、まずは、その確認ですね。 もし、ジステンパーでないとしたら、個々の検査をすすめていくしかないでしょう。いずれにせよ、神経系のどこかに異常が生じていることには違いないはずです。
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