投稿されてきた方（ピーちゃん）は獣医師ではなく、獣医師の友人から聞いた話ということですね。おそらく、友人の獣医師は勤務医であって、うちの病院ではこうしているというような話を耳にされてのことではないかと受け取りました。

獣医師も歯科医師も医師も、国家試験によって資格を認められているわけで、そういう場合、医師法違反という以前にお互いの職業に対する倫理観と規範が存在します。
動物病院の場合であれば、器具器材も医薬品あるので、医師と同様のことができてしまうかもしれません。
しかし、可能だからと言って、自分の家族や他者に対して医療行為を実施することは認められていません。記載されている内容は、犬や猫に咬まれたから消毒して抗生物質を服用してと自らが自分自身に対して実施する範囲を超えているように思います。
また、その一方で、この薬が効くよというように教えてあげる場合もあるかと考えられますが、当事者同士の納得のうえでの事なら、あえて問題とすることもないという場合もあります。

ですから、発信源であるお友達の勤務医が、どのような状況下にあって行われたか、そして、それをどのように思っているかがポイントではないでしょうか。
もし、医師法違反ということで、どうにかしたいという意図があるのであれば、その当事者の意見は確認せざるを得ないでしょう。
ネットのこちら側にまで知らせて意見を聞くことでもなく、お友達自身が何をするべきか、どうしたいのかを決める話のように思います。そのお友達が何も思わず考えずで、軽口として話されたのであれば、逆に軽率ということになってしまうように思います。

記載されていた内容は、法律以前に好ましからざることと私は思います。ハルシオンなどは、これを服用させて強盗を働くという犯罪に用いられるケースもあり、その使用だけでなく、横流しにも厳しい眼が向けられている薬剤です。

レントゲンは、法律的には週に３００ミリレムを超える恐れのある場所を管理区域として設定する。管理区域の中に入る者は線量の測定が必要となります。
獣医療法においては、この線量は、人間の医療法からそのまま流用しています。これは、２４時間ずっと放射線を出し続ける放射性同位元素を保管している場合の数値をそのまま基準値として同じ数値用いてしまっています。わかりやすく言いますと、０コンマ何秒というような極く短時間のレントゲン照射の場合ですと、１週間に４００〜５００枚くらい撮影しないと、この基準値には到達しないように考えられます。
ですから、うちの動物病院には管理区域は存在しないという理由で管理区域が設定されていないのであれば、法律には抵触しません。それが、良いか悪いかは別問題です。
まあ、獣医療法でなくても、労働安全衛生法においても放射線を扱う事業所の健康診断の規定もありますし、撮影時にドアを閉める等は、職業人としての意識の問題だと思いますよ。

繰り返しになりますが、お友達が資格を国から与えられた獣医師であるからには、御自分でどうするか考えることはできるはずです。
ネットの匿名で日本のどこかに、このような動物病院がある聞かされても、それだけでは私達にはどうすることもできません。まずは、当事者がどうしたいのかを考えていただかないとなりません。