意見交換掲示板過去発言No.0000-200711-73
Re:腫瘍と下痢 |
投稿日 2007年11月19日(月)11時38分 投稿者 プロキオン
どうも、記載されている内容と時間の経過が把握しにくいです。 私の解釈ですと、 11月 2日:目じりに腫瘍、オペ 11月 5日:血尿 血尿と腫瘍の薬を服用、目薬を点眼 11月12日:下痢 下痢の治療で通院4日 11月16日:入院 11月17日:死亡 ということで受け取っています。 まず、目じりの腫瘍ということですが、ハムスターではマイボーム腺の炎症から、瞼に突出物ができることは比較的多いです。これは「いわゆるマイボーム腺腫」という呼び方をされていることが多いのですが、こちらのことを指してであれば、珍しくはないと思います。また、皮膚角質層に形成される疣状物も散見されますし、その他、本当の腫瘍にも比較的遭遇しやすい動物であると思います。 ただ単に良性腫瘍であったというだけでなく、検査に出してあるのなら、腫瘍の名称くらいは教えておいて貰った方がよいです。腫瘍の名称が判明しているのなら、「何だったのだろう?」ではなく、それだけ話が先へ進みます。 血尿については、こちらは膀胱由来か子宮由来かをはっきりとさせておくべきだったように思います。ハムスターでも膀胱炎から結石にすすむこともありますし、子宮の内膜炎や蓄膿症ということになると、とくに子宮蓄膿症ということになるとそのまま放置では致命的となります。各々が治療方法が異なりますので、あいまいなままでの治療はよくないと思います。 下痢、いわゆるウエットテイルということに相当する状態だったのでしょうか?こちらの疾病は現在では原因菌が特定されています。ただ、トリコモナスと呼称されていますが、ランブル鞭毛虫の仲間が、随伴して活動している症例は多いですし、これも想定しておかないとなかなか治療効果があがらないことがおおいものです。 4日間で、16回の注射が多いか少ないのかは、判断できません。患者の体や容態が、その治療を必要としていたかどうかによります。 犬や猫でも、薬剤の代謝を考慮すれば、まず大抵の薬は1日2回の投与は必要でしょう。 であれば、1日に4回の投与と言っても、2種類の薬剤を2回投与しただけにすぎません。ハムスターにおいては、犬や猫以上に代謝の早い動物です。1日に2回の投与で薬剤の血中濃度を維持できるのかということも考えなくてはなりません。と、同時におっしゃられているとおりに患者自身の負担も考慮されなくてはなりません。 どの薬剤をどの薬用量で、どのくらいの間隔で投薬するか、患者の容態にあわせて、その匙加減が実施されなくてはなりません。これは第三者には判断のつかないことです。 目薬があって、腫瘍があって、血尿があって、下痢ということが重なっているのでしたら、単一の薬剤投与として注射していたのなら、むしろ少ないように感じます。1回の注射で複数の薬剤が投与されていないと追いつかないように思います。 それとも、これらの薬剤は内服だったのでしょうか? だいたい半月くらいの経過となるようですが、人間であれば、2月以上の経過に相当するかと想像します。
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