猫のワクチンの啓蒙はどの獣医師も力を入れてやっているはずですが、今一歩効果を発揮しないのです。
なぜか、私なりの分析です。
�@猫は昔から放し飼いの飼育状況が多く、餌だけを与えていればよいとの観念が根強いため必要性を感じていない。
�A逆に、完全室内飼育の猫の場合も、「外に出さないからかからない」と思われるようです。
�B猫を飼育するきっかけは、大抵の場合保護されるか、一般家庭で生まれた子猫を入手することが多く
犬の場合のように専門知識をもったショップなどで購入することが少ない為
子猫の時代に、動物病院に訪れる機会が少なく、そのため飼い主さんがこういった情報を目にすることがない。

いずれにしても、動物を飼うということは命を預かることであり、その命をいかようにするかは
飼い主さんにかかっているのです。

「知らなかったから」という言い訳は今の情報化社会では通じないと私は飼い主さんに怒ることがあります。
本屋に行けば、いくらでも飼育本はおいてあり、インターネットでも容易に情報は手に入ります。
調べようという意思さえあれば、可能なのです。
私達獣医師は、動物病院に来院される方だけしか情報を伝えることはできないのです。